研究課題/領域番号 |
21K15814
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
冨田 隼人 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90647801)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 深層学習 / 人工知能 / 予後予測 / 喉頭癌 / 下咽頭癌 / 拡散強調画像 / 放射線治療 / 再起型ニューラルネットワーク / ADC / 頭頸部癌 / 畳み込み型ニューラルネットワーク / 拡散強調像 / 再帰型ニューラルネットワーク / MR / 放射線化学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
進行期頭頸部癌に対する化学放射線療法は,25-30%に再発を認める.後療法への早期の切り替えは,予後の改善や医療コストの低下につながる.これまでの頭頸部癌の治療効果予測因子は治療前の画一的な評価であり,患者個々に合わせた評価がなされず,十分な役割を果たしていない.近年,医療画像に対して深層学習を用いた治療効果予測,予後予測が行われるようになったが, 治療中の腫瘍の「経時的変化」を捉えた評価・判定の研究は進んでいない.本研究では,進行期頭頸部癌の治療前画像と治療中画像を用いて,腫瘍の経時的変化を反映させた深層学習を行うことにより,治療効果予測および予後予測の新たな評価方法を確立する.
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研究成果の概要 |
喉頭癌および下咽頭癌で放射線治療、放射線化学療法、導入化学療法後の放射線化学療法など根治目的に放射線治療を受け、治療前と治療開始後4週に拡散強調像とADC mapを撮像された方を対象とした。畳み込み型ニューラルネットワークと治療中の拡散強調像を 用いて、治療後の再発はAUCで0.767,正診率は81.0%であった。高リスク群と低リスク群に分類し、 Log-rankテストを行うと、同手法を用いた治療中の拡散強調像から2年の予後予測であった(P = 0.013)。また、Cox regression解析では深層学習による手法が 2年の予後予測の唯一の因子であることが分かった(P = 0.016)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
畳み込み型ニューラルネットワークと治療中の拡散強調像を用いた場合、治療後の再発はAUCで0.767,正診率は81.0%であった。高リスク群と低リスク群に分類し、 Log-rankテストを行うと、同手法を用いた治療中の拡散強調像から2年の予後予測であった(P = 0.013)。また、Cox regression解析では深層学習による手法が 2年の予後予測の唯一の因子であることが分かった(P = 0.016)。このことは、これまで医用画像と深層学習を用いた研究では証明されていなかった内容である。また、本研究は他の腫瘍でも同様の方法を使用することができるため、研究の意義は大きいと思われる。
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