研究課題/領域番号 |
21K15819
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松永 雄太 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30803019)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 胎児線量 / 妊婦ファントム / 被曝 / 線量計算ソフトウェア / アンギオグラフィ / CT検査 / 線量計算ソフト / インターベンション・ラジオロジー / 妊婦 |
研究開始時の研究の概要 |
妊婦の救急疾患に対し、X線透視を使った画像下治療(インターベンション・ラジオロジー:IVR)が行われることがある。胎芽・胎児は子供や成人に比べ放射線の影響を受けやすいので、妊婦が受けるIVR時の胎児線量を知ることは重要である。検査・治療中の撮影条件を入力することで各臓器の線量推定が可能な線量計算ソフトが開発されているが、妊婦・胎児に対する線量計算ソフトの推定結果の精度は確認されていない。そこで、本研究は線量計算ソフトの推定結果をファントムによる実測結果と比較し、精度を確認する。 実測結果とソフトで推定した結果の精度を確認することで線量計算ソフトを臨床現場でも胎児の被曝線量の推定に活用できる。
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研究成果の概要 |
妊婦が画像下治療(インターベンション・ラジオロジー:IVR)を受けた際における胎児の被曝線量評価を行った。 本研究では、妊婦の下大静脈フィルタ留置中に行われるIVRを想定し、被曝線量について放射線測定機器を使った実測と線量シミュレーションソフトを使ったシミュレーション結果を比較し、精度を確認した。 シミュレーションソフトの結果は胎児の位置が撮影範囲に含まれる範囲に注意が必要であるが、高価な放射線測定器やファントムを持たなくても、シミュレーションソフトにIVR中の撮影条件を入力することで各臓器の線量推定が可能であると言えた。臨床現場でも胎児の被曝線量の推定に活用できると期待している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊婦の救急疾患に静脈血栓塞栓症がある。妊娠時の静脈血栓塞栓症の発生率は非妊娠時に比べて4-6倍高いと報告されており、本邦での周産期死亡の第3位である。致命的な肺塞栓症を防ぐために、IVRによる下大静脈フィルタを留置することがある。しかし、胎芽・胎児は子供や成人に比べ放射線の影響を受けやすいので、IVRによる被曝が心配される。特に、フィルタを留置する位置は胎児の位置に近いので下大静脈フィルタを留置する時の胎児線量を知ることは重要であると言える。しかし、今までに妊婦の下大静脈フィルタ留置時のシミュレーション結果の精度を確認した研究は無かった。
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