研究課題/領域番号 |
21K15927
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小刀 崇弘 広島大学, 病院(医), 助教 (60838788)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ヘリコバクターピロリ未感染胃癌 / 未分化型癌 / 浸潤癌 / 除菌後胃癌 / Hp未感染胃癌 / Hp除菌後胃癌 / 未分化型胃癌 / ヘリコバクターピロリ未感染 / 印環細胞癌 / 未感染胃癌 / Helicobacter pylori / SRCC / gastric cancer |
研究開始時の研究の概要 |
Hp感染率の低下に伴いHp胃炎によらない未感染胃癌が問題となってきている。Hp未感染胃癌の中で印環細胞癌(SRCC)が特徴的な組織像の1 つであるが、このSRCCは粘膜内に留まり浸潤傾向に乏しく、増大しにくいという特徴があるとされている。しかし一部の粘膜内SRCCは、低分化腺癌が混在し浸潤癌に移行するが、その機序については明らかとなっていないため、Hp未感染SRCCの癌ゲノム解析を行う。さらに浸潤癌と粘膜内癌が同時発症した症例を経験しているため、ゲノム景観を比較することによりSRCCの浸潤に関与する遺伝子変異を明らかにして、それを胃癌細胞株と動物モデルで機能解析を行うことによって証明する。
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研究成果の概要 |
本邦における浸潤性の胃癌のほとんどはピロリ菌感染が関わっている。ピロリ菌が関与しない浸潤性の胃癌ではどのような遺伝子変異が見られるか研究の目的とした。今回胃癌の中でも未分化型腺癌について解析した。ピロリ菌未感染胃癌、除菌後胃癌の癌組織の遺伝子解析ではCDH1,RHOA,TP53,ZFHX3の病的バリアントを全体の10%以上で認めた。その中で未感染胃癌群では除菌後胃癌群と比較してCDH1の病的バリアントの頻度が有意に高かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ピロリ菌感染が減少している本邦では胃癌は数十年後には稀な癌になる可能性がある。しかしピロリ菌に関与しない未分化型胃癌、特に印環細胞癌は一定頻度で発症しその中でも浸潤性の胃癌が命に関わってくる。粘膜内の印環細胞癌がどのような原因で浸潤性の胃癌に変わるのかメカニズムを解明することで胃癌治療の創薬に繋がる可能性がある。さらに、浸潤癌に移行する遺伝子バイオマーカーが同定できれば胃癌診療における新たなストラテジーが確立できる可能性がある。
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