研究課題/領域番号 |
21K15975
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
良原 丈夫 大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座助教 (20814601)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 炎症性腸疾患 / 脳腸相関 / 精神ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
抑うつ状態と腸炎を誘導したマウスから摘出した脳のエネルギー代謝経路の変化を解析する。また中枢神経系特異的ミトコンドリア機能異常マウスを用いて、中枢神経系のミトコンドリア機能異常が腸炎に与える影響について評価を行う。両マウスにについて詳細な比較検討を行うことにより、中枢神経による腸炎の制御において抑うつ状態や中枢神経ミトコンドリア機能異常が果たす役割を明らかにすることを目的とする。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、腸炎とうつ病の相互作用と脳腸相関のメカニズムを明らかにすることであった。ストレス負荷マウスモデルと中枢神経系特異的ミトコンドリア脆弱性マウスで腸内炎症を誘導し、行動異常と腸炎を評価した。 中枢神経系特異的ミトコンドリア脆弱性マウスに腸炎を誘発したところ、腸炎を起こさないマウスに比べ、行動異常の発症が早まった。また、野生型マウスと比較して、より重度の腸内炎症の発現と炎症性サイトカインの発現量の増加が確認された。腸管免疫の調節異常が中枢神経系の機能障害により腸管炎症を増悪させたと考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は腸炎とうつ病の相互作用と脳腸相関のメカニズムを明らかにすることであり、マウスの中枢神経のミトコンドリア機能異常が腸炎の増悪と行動異常を誘導することを示した。中枢神経系の異常が腸管免疫の調節異常をきたすメカニズムの一端を明らかにしたことで、今後の腸炎と精神症状の発症や治療法開発の端緒となることが期待される。
|