研究課題/領域番号 |
21K16023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
谷口 悠 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80823046)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 血栓 / 深部静脈血栓 |
研究開始時の研究の概要 |
急性肺血栓塞栓症からCTEPHに移行する症例は数%と少なく、血栓が器質化するメカニズムには不明な点が多い。CTEPHの発症は高齢者に多いこと、血栓の溶解や器質化に血管新生能が関与していることから、申請者は「血管の老化が血栓の器質化を促進し、血栓の溶解スピードを上回ることがCTEPHの病態を形成する」という仮説を構築した。本研究課題では、①肺動脈血栓内膜摘除術(PEA)を施行したCTEPH患者の手術検体に対し、二光子顕微鏡によるイメージング法を用いて血栓器質化の過程を明らかにする。②血管が老化形質を示す血管老化マウスを用いて血栓モデルを作成し、血管老化が血栓器質化反応に及ぼす影響の解析を行う。
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研究成果の概要 |
わが国におけるCTEPH患者数は増加の一途をたどっている。しかし、依然としてCTEPHの発症・進展の分子メカニズムは不明であり、その発症の本態に迫る研究は乏しい。本研究において、PEAサンプルを二光子顕微鏡で包括的に器質化の程度を理解する、という独自のアプローチを展開した。具体的な励起波長や観察波長の最適化を検討した。これらの本研究結果は、CTEPH発症の分子メカニズムを明らかにして新たなCTEPH治療方針を提案する可能性があり、またさらには将来的には有効な治療薬の開発に資するシーズを提供する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会の高齢化に加え、疾患の認知・治療法の発達によりわが国におけるCTEPH患者数は増加の一途をたどっている。BPA, PEAに加え可溶性グアニル酸シクラーゼ阻害薬の登場によりCTEPH症例のQOLや予後は10年前とは比較にならないくらい劇的に改善し、CTEPHは今や「治る病気」になった。しかし、依然としてCTEPHの発症・進展の分子メカニズムは不明であり、その発症の本体に迫る研究は乏しい。本研究は、CTEPH発症の分子メカニズムを明らかにして新たなCTEPH治療方針を提案する可能性があり、またさらには将来的には有効な治療薬の開発に資するシーズを提供する可能性がある。
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