研究課題/領域番号 |
21K16093
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
金岡 幸嗣朗 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 上級研究員 (70873412)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 保健医療データベース / 予後予測 / 心血管疾患 / 生活習慣病 / 発症予測 |
研究開始時の研究の概要 |
生活習慣病を背景として発症する心筋梗塞や脳卒中などの心血管疾患を予防するには、個々人にあわせた将来の心血管イベント予測を行うことが重要である。従来のコホート研究等では、心血管疾患発症のリスク同定は可能であるが、患者数や患者背景の多様性から、個々人に応じたイベント予測は困難であった。 我々は、奈良県において経年的に収集されている数十万人規模の検診・医療・介護情報を解析することで、大規模保健医療情報を用いて、心血管疾患の発症や死亡の個別化された発症予測を行うことを考えた。本研究を行うことで、将来、個人単位、都道府県単位での心血管疾患発症の予防策を展開するための基礎的資料となることが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では、我々が現在解析を行っている、医療・介護の突合データを作成した経験に基づいて、大規模保健医療データベースを構築し、将来の心血管疾患、死亡、要介護状態の発症予測を行い、新たな個人単位の予後予測手法の開発を行うことを目的としている。研究初年度において、医療・介護・検診レセプトの抽出、および統合データベースの構築が完了した。本データベースの構築により、県全体の疾患発症前から死亡に至るまでの大規模疾患コホートの解析が可能になった。さらに、本データベースに、要介護状態や死亡の発症などのアウトカムを付与し、解析可能なデータセットの構築に成功した。2年次においては、本データベースに基づく生活習慣病患者の予後予測を行うことを予定していた。まず、検診で初めて高血圧を指摘された患者について、その後の医療機関の受診と血圧管理状況について記述研究を行った。検診で初めて高血圧を指摘された患者のうち、実際に医療機関受診に至る症例は限られている一方で、受診し、降圧薬等の治療に結びついた場合、受診をしていない場合と比較して、1年後以降の良好な血圧コントロールとの関連を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度の計画目標としていた、統合データベースの構築および、次年度における本データベースを用いた検診受診後の血圧コントロールの解析が完了したため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度に行った研究結果に基づき、生活習慣病に基づいた心血管疾患の発症を、大規模かつ多角的な情報を持つ、県単位の保健医療情報データベースを用いて明らかにする予定である。
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