研究課題/領域番号 |
21K16096
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2022-2023) 順天堂大学 (2021) |
研究代表者 |
白川 公亮 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30626388)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 生活習慣病 / マクロファージ / オステオポンチン / 腎不全 / 代謝リプログラミング / 近位尿細管 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、オステオポンチン関連疾患の病態解明の分野に関して世界的にもリードしている。腎症増悪因子として重要であるが、その制御方法が不明であるオステオポンチンの産生誘導機序を、病的状態における近位尿細管上皮細胞の代謝リプログラミングによるエピジェネティックな遺伝子発現制御という観点から解析する斬新な研究である。また、同時にオステオポンチンを介した心腎連関機序の解明と新規治療法の開発を目標とする独創性の高い研究である 。
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研究成果の概要 |
心不全や心筋梗塞などの循環器疾患の他、腎臓病、糖尿病や肺線維症などのオステオポンチン(OPN)が関与する病態解明研究を実施した。Spp1-EGFP Knock-in reporter マウスを用いた心筋梗塞、大動脈弁狭窄症、肥満、片腎動脈結紮腎線維化及び肺線維化モデルでは、それぞれ臓器特異的なOPN産生細胞が出現して病態を増悪させることを明らかにした。大動脈弁狭窄症の大動脈弁、心筋梗塞後の心臓、肥満患者の内臓脂肪、慢性腎不全の腎臓、肺線維症の肺など生活習慣病に関連する多臓器の単細胞遺伝子発現解析のデータの細胞間相互作用解析を実施してOPNシグナルによる病態増悪機序を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
OPNは生理的に生体恒常性を維持する作用もあるためOPNを直接治療標的とすることは難しく、疾患臓器特異的に特定の細胞から不適切に産生されるOPNの産生制御機構を解明できれば、OPNを標的とした生活習慣病の治療法開発に繋がる可能性がある。本研究の将来展望として生活習慣病患者の健康寿命の延伸のみならず、生活習慣病に関連する循環器病疾患の入院や手術費等を抑制でき医療経済的にも国民に還元できる可能性がある。
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