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生後3週間におこる時期限局的肺胞ダイナミクスの実態解明

研究課題

研究課題/領域番号 21K16127
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分53030:呼吸器内科学関連
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

桂 廣亮  国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (00894411)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード肺胞 / 筋線維芽細胞 / 発生 / 肺胞形成 / 細胞死 / 代謝
研究開始時の研究の概要

発生期における形態形成とその臓器の機能には密接な関係があり、呼吸器の発達不全は出生直後だけでなく、生涯にわたって健康状態に影響する。肺胞の形態形成に重要な役割を果たす筋線維芽細胞は、生後時期限局的に出現し、役割を終えると速やかに消失していくが、その分子メカニズムはわかっていない。本研究課題において、3次元イメージングや1細胞トランスクリプトーム解析及びマウスを用いた遺伝学的解析を組み合わせて、肺胞成熟にて時期限局的に現れる筋線維芽細胞の動態を分子レベルで明らかにする。将来的には筋線維芽細胞の異常を原因とする呼吸器疾患の病因解明、新規治療法開発への貢献を目指す。

研究成果の概要

本研究では、生後の肺胞成熟期に時期限局的に出現する筋線維芽細胞の動態を分子レベルで明らかにすることを目的としている。まず、組織透明化技術と免疫染色法を最適化し、複雑な構造変化を伴う肺胞成熟過程の3次元解析を行った。さらに筋線維芽細胞に関するTgマウスを導入し、RNA-seq解析や系譜追跡を行ったところ、筋線維芽細胞は肺胞形成完了後にアポトーシスを起こして組織内から除去されることがわかった。また弾性繊維形成に異常を示すKOマウスを解析したところ、筋線維芽細胞の生残期間の明らかな延長が確認された。この結果は、筋線維芽細胞の生存には肺胞組織の弾性力や機械的刺激が関与している可能性を示唆している。

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年のDOHaD仮説の提唱に見られるように、胎児期や幼少期の環境が生涯にわたり健康状態に影響を与えることが知られている。呼吸器領域においては、新生児期に気管支肺異形成を経験すると、成人になって肺高血圧や慢性閉塞性肺疾患など他の呼吸器疾患のリスクが高くなることが報告されているため、正常な肺胞発生の細胞・分子レベルでの理解は重要な課題である。また本研究で着目している筋線維芽細胞は、肺線維症などの疾患とも関わりが深い。従って、本研究が目指す発生段階における秩序だった運命制御機構の解明は、筋線維芽細胞の異常を起因とする呼吸器疾患の治療の足掛かりになりうる重要な知見となることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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