研究課題/領域番号 |
21K16308
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 英樹 昭和大学, 医学部, 兼任講師 (80813162)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 気道上皮細胞 / 角層蛋白 / 気管支喘息 / 真菌 / アルテルナリア / 重症喘息 / 気道上皮 / 喘息 / アレルギー性喘息 / 喘息モデルマウス / 気道炎症 / 気道上皮バリアー |
研究開始時の研究の概要 |
重症喘息では気道上皮バリアー機能の低下が認められ慢性気道炎症の原因となる。本研究では、気道上皮細胞における気道上皮バリアー蛋白である角層蛋白発現と気道炎症との関与を明らかにし、気道上皮角層蛋白の補充が喘息の病態を改善するかを明らかにする。気道上皮細胞培養や喘息モデルマウスを用いた実験を行い、気道上皮角層蛋白と気道上皮バリアー機能や気道炎症の関連を明らかにする。
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研究成果の概要 |
喘息は気道上皮バリアー機能の低下が関与する。真菌曝露による気道上皮細胞への影響を検討した。気道上皮細胞株16HBE14o-にアルテルナリア抽出液を加え遺伝子・蛋白発現を検討した。RNA-Seqにおいて、アルテルナリア曝露によりRNA制御や転写関連遺伝子の発現上昇を認めた。細胞内小器官の細胞膜機能関連遺伝子の低下を認めた。アルテルナリア曝露により炎症性サイトカインIL-6、IL-8の上昇を認め、角層蛋白フィラグリンの低下を認めた。JTC-801処理を行ったが、フィラグリンの改善は認めなかった。真菌曝露による気道炎症の制御と角層蛋白バリアー機能の保持が真菌感作喘息の病態改善に関与する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気管支喘息は成人の5-9%が罹患する疾患であり、コントロール不良は社会経済的な損失を招く。近年、真菌感作が喘息悪化に深く関与することが示唆されており、その病態解明が重要課題となっている。本研究では、真菌曝露が気道上皮細胞に及ぼす影響を網羅的に解析し、真菌感作喘息の病態解明に新たな視点を与えることを目的とした。気道上皮細胞株16HBE14o-にアルテルナリア抽出液を曝露し、遺伝子発現解析、炎症性サイトカイン測定、角層蛋白発現解析を行った。真菌曝露により、炎症性サイトカインの放出と角層蛋白の減少、細胞膜機能の低下が認められた。これらの異常は、気道炎症の悪化と気管支喘息の発症に寄与する可能性がある。
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