研究課題/領域番号 |
21K16403
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
青木 啓将 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 助教 (70881845)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 神経芽腫 / DNAメチル化 / DNAメチル化酵素 / エピジェネティクス / MYCN |
研究開始時の研究の概要 |
神経芽腫は白血病、脳腫瘍、リンパ腫にならんで死亡率が高い小児がんであり、有効な治療法の開発が望まれている。悪性度の高い神経芽腫細胞ではプロモーター領域に存在するCpGアイランドのメチル化状態が乱れていることが報告されている。そこで本研究では、神経芽腫細胞株および神経芽腫自然発生モデルマウスを用いて神経芽腫の悪性化に関与するDNAメチル化酵素を同定し、その役割を解明することで、新規治療法の開発に繋げることを目的とする。
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研究成果の概要 |
臨床検体の解析より、DNMT3Bが高リスク群で高発現し、かつ発現量が予後と相関することが明らかとなった。また、DNMT3BのsiRNAや低分子化合物による阻害が神経芽腫に対して抗腫瘍効果を発揮することを明らかにすることができた。具体的には、DNMT3Bの阻害は神経芽腫におけるグローバルな脱メチル化を誘導し、アポトーシスを誘導することを明らかにできた。RNA-seqの結果、DNMT3Bの阻害はp53経路の遺伝子の発現を賦活化することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経芽腫の予後不良群に対しては未だ有効な治療法が確立されていないことから、有効性が高く副作用の少ない治療法を開発することが待ち望まれている。本研究により、DNMT3Bが神経芽腫の進行に関与すること、DNMT3Bの阻害が神経芽腫に対して抗腫瘍効果を発揮することが示唆された。今後DNMT3Bに対してより詳細な検討 (in vivo実験など) を行うことで、新たな治療法の開発に繋がる可能性がある。
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