研究課題/領域番号 |
21K16490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
立石 渉 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (50722378)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 大動脈弁狭窄症 / PD-1/PD-L1 / 免疫チェックポイントタンパク / LPS / 大動脈弁石灰化 / 免疫チェックポイント / 石灰化 / 免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はこれまでにヒト大動脈弁組織において、石灰化の程度と細胞傷害性T細胞・単球/マクロファージ・制御性T細胞・PD-1/PD-L1タンパクの発現の程度が相関していることを明らかにした。この結果から、免疫システムがASの発症・増悪のみでなく制御にも関与していることが推測された。そこで免疫制御システムを担う制御性T細胞とPD-1/PD-L1タンパクに注目し、石灰化の重症度、炎症との関連性を解析する。本研究によってASの分子生物学的制御システムの解明をすることができれば、新規のASの発症・進行に対しての治療薬開発につながる事が期待される。
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研究成果の概要 |
AS切除検体におけるグラム陰性菌の指標となるlipopolysaccharide (LPS)の存在とPD-L1発現、CD8陽性Tリンパ球、CD163陽性マクロファージ、FOXP3陽性制御性Tリンパ球(Treg)の浸潤の有無、大動脈弁石灰化との関連を調査したところ、LPS検出された症例ではPD-L1発現が有意に高く観察された 。弁石灰化が強い組織ではLPSが検出されるが、石灰化が乏しい部位ではLPSとPD-L1の共存関係は観察されなかった。またLPSが検出されない弁組織では、PD-L1タンパクの発現パターンと一致してCD163陽性マクロファージとFOXP3陽性Tregが高度に浸潤していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々は、これまでの研究によって、大動脈弁狭窄症症例の石灰化した弁組織に、有意に免疫細胞と免疫チェックポイントタンパクが浸潤していることを明らかにした。このことから、大動脈弁の石灰化の発症・進行に免疫システムが大きく寄与している事が示唆されている。よって、さらに免疫システムとの関連を調べることにより、大動脈弁狭窄症の発症・進行を予防する治療薬ツール開発につながる重要な基礎データとなると考える。
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