研究課題/領域番号 |
21K16495
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 築 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60778661)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | M2マクロファージ / 重症心不全 / 心筋修復 / LVAD / 心筋再生 / 心筋リモデリング |
研究開始時の研究の概要 |
末期重症心不全に陥った患者の左室心筋を分析し、M2マクロファージの関与・動態を生理学的、病理学的、分子生物学的に解析すると同時に、心機能、血行動態の変化等も評価する。臨床的に得られた結果とともに、細胞治療として有望なM2マクロファージの同定を試みる。in-vitroにおいても有用なM2マクロファージの表現型誘導可能か再現を試み、M2マクロファージを用いた重症心不全に対する細胞治療の臨床応用を目指す。
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研究成果の概要 |
左室補助人工心臓(LVAD)装着術時に摘出された左室心筋を分析し、ヒトの末期重症心不全におけるマクロファージの関与を解析した。我々の研究ではLVAD装着後にLVAD off-testを行った上で心機能が改善した群と非改善群に群分けを行い検討した結果、LVEF改善群では心エコーで有意にリバースリモデリングの所見を認めた。さらに採取した左室心筋に存在するM1/M2マクロファージの表現型と分布を調査した結果、LVEF改善群では組織中にM2マクロファージが多い傾向にあった。これらの結果から、M2マクロファージはLVAD植え込み術後の重症心不全において有用に働く可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では自己骨髄由来M2マクロファージを用いた細胞治療の臨床応用を見据え、LVAD装着術時に末期重症心不全患者から摘出した左室心筋を元に細胞治療に有用なM2マクロファージを明らかにする。 有望なM2マクロファージを同定、誘導することができれば、細胞治療により将来的に難治性心不全患者においてLVAD装着が必要となる末期重症心不全への悪化を防ぐ、もしくは進行を遅らせることができる。また患者自身の骨髄から作成したM2マクロファージを大量に誘導し細胞治療に用いることができれば、免疫抑制療法は不要な低侵襲な再生医療の実現となり、現行医療で治療困難な多くの末期重症心不全患者を救うことができる。
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