研究課題
若手研究
骨粗鬆症の早期診断、治療介入は将来の骨折予防や骨折に続発する日常生活動作の低下に対して有用である。通常、骨粗鬆症はDual-energy X-ray absorptiometry(DXA)によって計測される骨密度によって診断されるが、DXAへのアクセスが限定されることもあり、正確に診断されていない症例も多い。本研究では日常臨床で撮影される股関節のX線画像に対して人工知能の一種である深層学習を用い、股関節X線から骨密度を正確に計測し、骨粗鬆症の診断を行うシステムを開発する。
骨粗鬆症の診断にはDual-energy X-ray absorptiometry (DXA)による骨密度測定が推奨されている。しかし、DXAを導入している施設は限定的であるため、骨粗鬆症の診断や続発する脆弱性骨折の予防が十分に行われていないのが現状である。本研究ではDXA、X線画像、CT画像が整理されたデータセットを用い、日常診療でアクセスの容易なX線一般撮影装置を用いて撮影された股関節X線画像から骨密度を推定するシステムを構築することを目的とした。データセット解析には近年飛躍的に発展してきた人工知能を用い、X線画像から抽出した骨領域のみの画像をもとに骨密度を推定するモデルを作成することとした。300例を用いて学習データを作成し、完成したモデルを多施設の1400例以上にて検証したところ、股関節X線より計測した骨密度値とDXAによって計測した値との間に0.9以上の非常に強い相関を認めた。そのため、結果をまとめ、学会発表、論文発表を行った。
すべて 2023 2022 2021
すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 2件、 査読あり 8件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 6件、 招待講演 3件) 産業財産権 (1件)
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