研究課題/領域番号 |
21K16674
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
泉山 拓也 東北大学, 大学病院, 助教 (00844276)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 脊椎関節炎 / 体軸性関節炎 / SKGマウス / JAK阻害薬 / バリシチニブ / 付着部炎 / 脊椎強直 / SKG/jcl(SKG)マウス / JAK阻害剤 / Baricitinib / SKG/jclマウス |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬性関節炎や強直性脊椎炎などの脊椎関節炎は、体軸性関節炎と末梢関節炎をきたし、脊椎強直や破壊性末梢関節炎によりADLを著しく障害する。従って早期からの治療介入が望まれるが、疾患の成因や発症のメカニズムは未解明な部分が多い。関節リウマチの新規治療剤であるJanus kinase(JAK)阻害剤は関節破壊抑制に有用だが、脊椎関節炎の強直性病変、骨化病変抑制に対する効果は未だ不明である。本研究は脊椎関節炎モデルマウスにJAK阻害剤を投与し、①JAK阻害剤による破壊性関節炎、脊椎強直の予防効果を検討し、②強直性骨病変の分析により脊椎関節炎の病態を解明し、新規治療ターゲットを探索することを目的とする。
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研究成果の概要 |
脊椎関節炎と類似の病変を発現するSKGマウス対してJAK阻害剤(Baricitinib)を投与することで治療を行い、コントロール群と比較し検討した。投与方法はAlzet浸透圧ポンプを使用して皮下に60mg/kg/週を持続投与とした。治療群(n=9)とコントトロール(Ctl)群(n=11)で比較し、関節炎スコア(p=0.007)、左右の足関節の病理学的スコア(p=0.02, p<0.001)において有意差を認めた。脊椎周囲の付着部炎も改善効果があり、統計学的に検討中である。現在、血清中のサイトカインの測定の追加、組織学的には免疫染色を追加して検討を行い、雑誌への投稿の準備を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎関節炎は脊椎強直や破壊性末梢関節炎によりADLを著しく障害する進行性疾患である。早期からの治療介入が望まれるが、一方で疾患の成因や発症のメカニズムは未解明な部分が多い。Janus kinase (JAK) 阻害剤は関節破壊抑制に有用だが、脊椎関節炎の強直性病変、骨化病変抑制に対する効果は確定されていない。そこで脊椎関節炎のモデルマウスとされるSKGマウスを用いてJAK阻害剤の効果を解析し、体軸性脊椎炎の病変の抑制効果を示すことができた。これは脊椎関節炎に対する新規の薬剤適応や、骨化のメカニズムの解明につながる可能性を示唆する、重要な知見と考える。
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