研究課題/領域番号 |
21K16704
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
新村 和也 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (80622886)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高圧処理 / 骨移植 / 脊椎後側方固定 / 骨腫瘍 / 殺細胞処理 / 処理骨移植 / 腫瘍不活化 / 自家骨移植 / 腫瘍処理 / 腫瘍処理骨移植 / 骨癒合 |
研究開始時の研究の概要 |
自家高圧処理骨移植の有効性についてウサギ脊椎後側方固定モデルを用いて検討する。手術では両側腸骨より自家骨を採取し200MPa、10分間の高圧処理後に粉砕し、両側の第5、6横突起間に骨移植を行う。比較対象として液体窒素処理骨(凍結処理20分)、新鮮自家骨を用いた同モデルを作成する。術後12週時点での骨癒合に関して放射線学的、力学的、組織学的に評価し3群間で比較検討を行う。併せて、処理前後および最終評価時の骨関連因子を測定し、骨癒合との関連について検討する。
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研究成果の概要 |
本研究結果により、高圧処理骨移植は骨癒合が得られる有用な処理方法であることが明らかとなった。骨癒合の時期に関しては、高圧処理群では新鮮自家骨群に比べ、早期での骨癒合率は劣っていたが、長期では同程度の骨癒合率であった。高圧処理が液体窒素処理に比べ優れているということは示せなかったが、すでに臨床使用されている液体窒素処理と同等以上であったという結果からは臨床応用可能な骨癒合能であると考えられた。処理骨の電気顕微鏡による物理学的変性に関する検討においては液体窒素に比べて高圧処理で変性が少ない結果があったことから、力学的特性に関しては液体窒素を上回る可能性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により骨腫瘍の殺細胞処理の一つとして高圧処理が有用である可能性が示された。さらなる安全性や有効性の検討・研究が必要ではあるが、本研究成果は高圧処理が臨床応用されるために必須となる重要な成果である。既存の処理方法は骨腫瘍のみを対象とするものであったが、高圧処理は皮膚腫瘍に対しても有効性が示されており、皮膚と骨の2つの臓器を扱う全く新しい処理方法である。さらなる検討を進め、骨腫瘍患者に対して有効な治療選択肢となるよう研究を進めていく予定である。
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