研究課題/領域番号 |
21K16763
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藍川 志津 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (80884577)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 胚着床 / 妊娠 / Lif |
研究開始時の研究の概要 |
生殖補助医療の発展にも関わらずその成功率は約30%で頭打ちとなっており、その要因として胚-子宮内膜間相互作用がうまくいかない着床異常が挙げられる。一方着床の分子機構は未だブラックボックスであり、この解決は喫緊の課題である。女性ホルモンP4 および E2は種を超えて着床に必須であるが、着床期の胚自身は女性ホルモンに対する受容体を発現しておらず、ホルモン刺激された子宮内膜が何らかの分泌型因子を介して胚を活性化し着床を誘導していると想定される。この胚-子宮内膜間の相互作用に重要な因子として申請者はLif及びその下流分子に着目し、子宮特異的KOを用いた解析を行う。
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研究成果の概要 |
Lifはヒト・マウスの着床期子宮上皮で高発現する。本研究では子宮上皮特異的にLifを欠損(Lif eKO)し、子宮におけるLifの分子機構を解析した。その結果、Lif eKOは重篤な不妊となることが明らかとなった。胚接着異常の原因を探るためRNA-seq解析を行ったところ、Lif eKO上皮ではStat3関連遺伝子及び胚接着関連遺伝子の発現が異常となっていた。更に着床期子宮内膜の3D免疫染色を行ったところ、Lif eKO、Stat3 eKOでは上皮の構造変化が全く起きていないことを見出した。以上から、Lifは上皮層に作用し、Stat3を介して胚接着と上皮形態変化を誘導していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不妊は生殖可能年齢のカップルの約15%が経験する社会的な問題である。現在までに体外受精や良好胚の選別法などが大きく発展してきている一方で、生殖補助医療による妊娠成功率は約30%で頭打ちとなっている。その要因として胚を子宮内に移植した際に子宮内膜との相互作用がうまくいかない着床異常が挙げられるが、倫理的観点からヒトにおける着床研究はほぼ不可能であり、その詳細なメカニズムはブラックボックスのままである。 本研究はヒト・マウスで共通して子宮内膜での発現が見られるLifに着目し、その詳細な作用機序を明らかにしたものであり、今後着床診断や治療法確立に役立つと期待される。
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