研究課題/領域番号 |
21K16783
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
真壁 友子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50851086)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / 免疫異常 / 腹腔内環境 / NK細胞活性 / 腹腔内免疫 / NK細胞 / 単一細胞解析 / M2マクロファージ / PGE2 / 共培養 / マクロファージ / 慢性炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
子宮内膜症は、痛みや不妊を引き起こし女性の生活の質(QOL)を著しく低下させる疾患である。子宮内膜症は、腹腔内に逆流した子宮内膜組織が卵巣やDouglas窩腹膜などの子宮外に生着することで起こると考えられており、子宮内膜症の発生や進展にはT細胞やマクロファージ、好中球などの免疫担当細胞の関与が不可欠である。特にマクロファージは、悪性腫瘍において、腫瘍進展に関与することが知られており注目されてきている。本研究では子宮内膜症の病態におけるマクロファージの特徴を解析することで、子宮内膜症の病態解明を行うとともに、マクロファージをターゲットとする治療方法開発を目的とする。
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研究成果の概要 |
当院で腹腔鏡手術を施行した子宮内膜症患者、非子宮内膜症患者(卵巣嚢腫や子宮筋腫で手術施行)の洗浄腹水から腹腔内単球成分(PFMC)を抽出した。マスサイトメトリーであるCyTOFを用いて、免疫細胞分画の分布を確認し、まずNK細胞に注目した検討を施行した。 NK細胞の分化や活性化と代謝関連酵素の活性化を単一細胞レベルで検討し現在解析中である。今後はCyTOFで同定された子宮内膜症患者に特徴的なNK細胞分画を対象に、メタボローム解析を用いて代謝産物を定量化し、内膜症患者におけるNK細胞機能障害の原因となる代謝経路を同定し新たな治療戦略を探る予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖年齢の子宮内膜症患者における、病態の慢性化は、生活の質の低下のみならず不妊の原因となるとともに、癌化リスクの上昇も伴い、その病態解明や治療法の確立は喫緊の課題である。子宮内膜症の発生や進展には局所の免疫担当細胞が関与する。中でも、NK細胞は、子宮内膜症や子宮内膜症関連癌の病態に密接に関わっていると考えられ、NK細胞の活性化調整機構に着目することで子宮内膜症の病態解明のみならず治療法開発の糸口となる可能性がある。
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