研究課題/領域番号 |
21K16903
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
伊野田 悟 自治医科大学, 医学部, 講師 (60741098)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 眼科 / AI / 緑内障 / 深層学習 / 眼底画像 / 視野予測 / 眼底カラー画像 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
新しい人工知能での深層学習では、機械的に有用な特徴量を抽出でき、画像の識別がヒ ト以上の精度で出来るようになった。 本邦で失明の第一原因となる緑内障では、視神経乳頭を含む眼底所見から疾患を疑い、複雑な視野検査によって診断・治療を行う。慢性進行性の病気であるため、早期発見・早期治 療が重要である。本申請課題では、先行研究を基に緑内障の特徴的な眼底所見を活かし、眼底写真撮影時の視野検査結果を予測する。本研究の成果は、健康診断での応用、眼底所見と 視野の新たなる特徴量の発見、臨床での簡易視野検査の実現につながることが期待される。
|
研究成果の概要 |
HFA871例とその前後1年以内に撮影した画角45度の眼底カラー写真を1:1のペアとして学習を行った。HFA結果は中心24-2の閾値マップを採用し、固視不良率、偽陽性率、偽陰性率のいずれかが1/3以上のデータは除外した。学習にはResNet18のネットワークアーキテクチャを採用し、評価用眼底画像からHFAの閾値マップ、MD値、PSD値の予測を行った。 各画像に対する閾値マップの2乗平均根誤差の平均は6.82dB、MDの実測値平均は-7.52±8.87dBに対し、AI予測値は-5.16±0.47dB。実測値と予測値の誤差の平均は6.48±6.37dBであった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
視野検査は煩雑で時間と患者さん個人の集中力が要求されるが、眼底写真は非侵襲的に短時間で患者さんの集中力や理解力によらず撮影が可能である。今回、眼底写真から視野検査結果が予測できた。まだ誤差は大きいが、一人の患者さんを経時的に予測する場合、その誤差が臨床上許容可能範囲まで学習精度を上昇させることができる可能性が高い。本研究は、失明原因第一位の緑内障の早期診断とその後の視野フォローに有用であることが示された
|