研究課題/領域番号 |
21K16924
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56070:形成外科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
林田 健志 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (50599933)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 創傷治癒 / リンパ浮腫 / ペリサイト / モデルマウス / 脂肪由来幹細胞 / 再生医療 / 幹細胞 / リンパ管 |
研究開始時の研究の概要 |
線維化の著しい重度リンパ浮腫患者への根治的治療法は確立されていない。近年、皮膚・皮下組織の線維化には、筋線維芽細胞に分化するペリサイトの関与が推察されており、その線維化機序に関する知見が集積してきた。 本研究は、リンパ管壁に局在するペリサイトが、リンパ浮腫状態で生じる活性化・分化の機序を、脂肪由来幹細胞を使ったサイトカイン産生プロファイルの観点から徹底解明する。この研究によって、ペリサイトが筋線維芽細胞へと分化する際のバランス制御をターゲットとした、重度リンパ浮腫に対する新たな選択的予防法・治療法の研究基盤が確立できる。
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研究成果の概要 |
リンパ浮腫モデルマウスにおいて、マクロファージや骨髄由来細胞もリンパ浮腫部への集積を確認した。 さらに、顔面の主に眼瞼部周囲に生じる慢性的な浮腫は、やはりリンパ浮腫が関連している疾患の可能性についても邦文報告を行った。 研究期間に行っ たペリサイトの観察では、やはりリンパ浮腫に関連すると思われたが、筋線維芽細胞等への分化は明らかでなく、ペリサイト消失モデルマウスの作成も成功しなかった。そのため、今後はペリサイト消失モデルマウスの作成に関する詳細な検討を含め、 更なる情報収集と、脳血管ペリサイトや網膜周囲ペリサイトの研究を行っている専門家との意見交換が必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
癌治療後にリンパ浮腫を発症する患者は、本邦を含む全世界で増加傾向にある。しかしながら、その発症機序は未解明な部分が多く、線維化の著しい重度リンパ浮腫患者への根治的治療法は確立されていない。近年、皮膚・皮下組織の線維化には、筋線維芽細胞に分化するペリサイトの関与が推察されている。本研究ではリンパ管壁に局在するペリサイトが、リンパ浮腫状態で生じる活性化・分化の機序を、脂肪由来幹細胞を使ったサイトカイン産生プロファイルの観点から徹底解明した。ペリサイトが筋線維芽細胞へと分化する際のバランス制御をターゲットとした、重度リンパ浮腫に対する新たな選択的予防法・治療法の研究基盤の一部を確立した。
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