研究課題/領域番号 |
21K16979
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
丸山 昂介 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 助教 (60756930)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 歯周病 / 糖尿病 / 血管内皮細胞 / Nd-YAGレーザー / ヒト歯周組織由来血管内皮細胞 / ヒト歯周組織血管内皮細胞 / 歯周組織 / レーザー治療 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の高齢化、生活習慣病の増加に伴い、糖尿病と歯周病罹患者は増加の一途を辿っている。しかし糖尿病患者に対しての歯周病予防と炎症抑制法は未だに確立されておらず、対症療法を行っている現状がある。現在、歯周組織の病態悪化を招く経路は解明されていないため、その経路を解明することが急務となっている。そこで本研究では、糖尿病罹患時における歯周組織の病態変化を解明し、レーザー治療による歯周組織の生理活性を明らかにすることを目的としている。そして、本研究を遂行することで、新たな歯周病の治療法を確立することが出来ると確信している。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ヒト歯周組織由来血管内皮細胞を用いて糖尿病罹患患者における歯周病の病理病態変化に対する阻害機構を解明し、レーザー治療による歯周組織の生理活性を解明することである。まず本研究では、歯周組織内の免疫応答に重要な役割を果たす血管内皮細胞に注目し、糖尿病に罹患した際の細胞変化について検討した。その結果、血管内皮細胞は、糖尿病に罹患した場合、正常時と比較し、細胞の増殖が停滞し、炎症を促すタンパク質を多く出すことが明らかとなった。また、糖尿病に罹患した血管内皮細胞にレーザー照射を行うと、細胞の増殖が促進される可能性が明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周病と糖尿病に罹患する人は、年々増加している中、糖尿病に罹患した際に歯周組織にどのような変化が起こっているかは未だ不明な点が多い。本研究は歯周組織の免疫応答で重要な役割を果たしている血管内皮細胞に注目している。研究成果から、糖尿病に罹患した場合、歯周組織の血管内皮細胞の活動性が低下することが明らかになった。一方、糖尿病に罹患した歯周組織に低出力のレーザーを照射することで、活動性が低下した血管内皮細胞の動きを回復させる可能性についても明らかとした。これは、糖尿病患者が歯周病に罹患した際の、新たな歯周治療法となると考える。
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