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組織再生能と抗炎症作用を併せもつ天然由来物質を用いた新規歯周治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21K16982
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57030:保存治療系歯学関連
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

今井 一貴  大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (30878624)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワードWound Healing / Shikonin / 天然由来物質 / 抗炎症作用 / 組織再生 / 新規歯周治療薬
研究開始時の研究の概要

薬用植物の紫根(しこん)の有効成分である Shikonin は古来より抗炎症作用や抗菌作用を有し,創傷治癒に有用な薬用植物と報告されている。とくに皮膚や粘膜などの軟組織の治癒に有効であるとされ,皮膚科や形成外科で臨床応用されている物質である。
Shikoninの多彩な薬効と強力な軟組織治癒能力に着目し,歯周外科治療後の創傷治癒促進に応用できるのではないかと考えた。
申請者はShikonin も含め天然由来薬用植物が歯周組織の創傷治癒にも有効であるかさらに詳細に検討し,新規歯周組織治癒促進薬として in vitro, in vivo 両面の基盤構築を行いたいと考えている。

研究成果の概要

紫根の有効成分であるShikoninは,古来より抗炎症効果や抗菌作用を有し創傷治癒を促進すると報告され,とくに皮膚や粘膜に有効とされている。Shikoninの歯周組織に対する創傷治癒を評価するために,ヒト歯肉上皮細胞(epi4)に対する細胞増殖,細胞遊走および抗炎症作用について評価を行った。創傷治癒に重要なシグナル経路のERKのリン酸化についてもWesternBlotting法を用いて評価した。Shikoninはepi4の増殖と遊走を有意に促進し,ERKのリン酸化を確認した。IL-1βによる炎症惹起下においては抗炎症作用を認めた。ヒト歯肉上皮組織の創傷治癒に有用であると示唆される。

研究成果の学術的意義や社会的意義

歯周病の治療には歯周組織再生治療がある。歯周組織再生治療の成功の可否は術後の治癒過程,とくに歯肉上皮の一次治癒が大きく影響するとされている。これまで組織再生と抗炎症作用を併せ持つ歯周組織治療薬は無い。本研究によりShikoninはヒト歯肉上皮細胞において創傷治癒促進作用および抗炎症作用を有することが示された。また,古くより使用されている天然由来成分から抽出されているという点において安全性も担保されている。この結果により歯周組織再生治療の際にShikoninを用いることにより一次治癒を早める,かつ抗炎症作用により歯周組織再生治療を成功に導く確率が増えることが示唆される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 2021

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Shikoninがヒト歯肉上皮細胞の創傷治癒に及ぼす影響2022

    • 著者名/発表者名
      中村 百合香,田口 洋一郎,今井 一貴,山脇 勲,彭 一豪,尾松 系樹,梅田 誠
    • 学会等名
      第65回秋季日本歯周病学会学術大会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 細胞内グルコース飢餓によるヒト歯肉線維芽細胞の創傷治癒とストレスに及ぼす影響2021

    • 著者名/発表者名
      李 潤伯,嘉藤 弘仁,田口 洋一郎,尾松 系樹,皆川 咲佳,万代 千晶,彭 一豪,今井 一貴,山内 伸浩,梅田 誠
    • 学会等名
      第64回秋季日本歯周病学会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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