研究課題/領域番号 |
21K16991
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
阪下 裕美 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (90779092)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 歯周組織再生 / 幹細胞 / 歯根膜 / HMGB1ペプチド / PDGFRα / PDGFRα+ / PDGFRa |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病は歯周組織破壊を伴う慢性炎症性疾患であり、従来の原因除去療法のみでは失われた歯周組織を再生させることはできず、安全で有効性の高い歯周組織再生療法の確立が今も求められています。そこで本研究では、皮膚や心臓などの損傷組織に骨髄由来platelet derived growth factor receptor a発現(PDGFRa+)細胞を動員して組織再生を促進するDNA結合タンパクhighly mobility group box 1 (HMGB1)ペプチドに着目し、同分子による歯周組織再生増強効果を検討します。さらに、歯周組織再生に関与する細胞を同定し、歯周組織再生機序の解明を目指します。
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研究実績の概要 |
DNA結合タンパクhighly mobility group box 1(HMGB1)ペプチドは、様々な組織において骨髄由来platelet derived growth factor receptor α発現(PDGFRα+)細胞を損傷部位に動員させることにより、組織再生を誘導することが明らかとなっています。これまでに我々は歯周組織の再生過程においては歯根膜に存在する細胞群が主要な役割を担っていることを示してきましたが、歯周組織再生過程におけるPDGFRα+細胞の局在や機能、さらに同細胞の歯周組織再生への寄与は不明です。そこで本研究では遺伝子改変マウスを用いて歯周組織中のPDGFRα+細胞を生体内で追跡するとともに、同細胞中のPDGFRαの機能解析を行いました。さらにHMGB1ペプチドにより歯周組織再生を誘導できるか歯周炎モデルマウスを用いて検討しました。その結果、PDGFRα+細胞は歯根膜に多く含まれ、歯周組織構成細胞へと直接分化することで組織再生を担っている細胞群であることが明らかとなりました。さらに同細胞中でのみPDGFRαシグナルを欠失もしくは亢進させたマウスを作製したところ、PDGFRα+細胞の増殖や分化に差は認めず、他のシグナル経路により制御されていることが示唆されました。また、絹糸結紮による歯周炎モデルマウスでは、絹糸除去後は何も投与しなくても短期間で修復がなされるため、同モデルではHMGB1ペプチドの効果の検討は困難であり、大動物での検討が必要であると示唆されました。これらの成果は、歯周組織におけるPDGFRα+細胞やPDGFRαシグナルの役割を明らかにし、より効率的な歯周組織再生療法開発に向けた基盤情報になるものと考えられます。
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