研究課題/領域番号 |
21K16992
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
佐光 秀文 岡山大学, 大学病院, 医員 (10866495)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯周炎 / 不妊 / 歯周病 / 制御性T細胞 / 慢性炎症 / Porphyromonas gingivalis |
研究開始時の研究の概要 |
近年の晩婚化に伴い,不妊治療を希望する患者が増加している。不妊の要因として,年齢や男女の生殖機能の異常等があるが,原因不明不妊症も存在する。一方,口腔疾患である歯周病の原因細菌の感染や,歯周組織の炎症が妊娠の成立に悪影響を与える可能性が報告され,歯周病が不妊の新たなリスクファクターである可能性が提唱されつつある。しかし,両者の関連性を検討した基礎研究報告は殆どなく,そのメカニズムは不明な点が多い。そこで本研究では,絹糸結紮歯周炎マウスモデルを用いて,不妊のメカニズムに歯周感染・炎症が及ぼす影響を免疫学的視点から検討する。そして,歯周感染・炎症の制御が不妊病態の改善に寄与する可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
近年の晩婚化に伴い,不妊治療を希望する患者数が増加している。最近,歯周感染・炎症が妊娠の成立に悪影響を与える可能性が報告され,不妊の新たなリスクファクターとしての歯周病の可能性が提唱されはじめている。本研究では,絹糸結紮歯周炎マウスモデルを用いて歯周感染・炎症が妊娠成立に及ぼす影響を検討した。その研究成果として,歯周炎マウス群では,1) 新生児出産数及び出生児体重が有意に減少し,2) 妊娠前子宮組織の肥大化および性ホルモン受容体の発現変動が生じることを確認した。以上の結果から,歯周感染・炎症が子宮組織に悪影響を及ぼすことによって子宮組織の変化を惹起し,不妊環境を誘発する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,歯周感染・炎症が子宮組織の変化を惹起し,不妊環境を誘発する可能性を示唆した。今後は,歯周感染・炎症が子宮に及ぼす影響の分子メカニズムをさらに検討していくことが重要であると考える。そして,原因不明不妊に悩むカップルの一助になることが期待される。
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