研究課題/領域番号 |
21K17014
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
石田 祥己 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (50779923)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 歯科 / CAD/CAM / 付加製造 / チタン / SLM / 付加造形 / 3Dプリンター / 純チタン |
研究開始時の研究の概要 |
純チタン粉末を用いた付加造形を、補綴装置の製作へ応用することを目的に、表面性状試験、引張試験および表面硬さ試験を行って機械的性質を調べる。また、耐蝕性の評価として、硫化ナトリウム溶液と乳酸溶液に試験片を浸漬する腐蝕試験を行う。なお、造形方向がそれら性質に及ぼす影響についても明らかにするため、造形方向に対して、垂直(0°)、斜め(45°)、平行(90°)にデータを配置し、試験片を造形する。比較対象として、鋳造法にて試験片を作製し、結果を比較する。また、造形精度を明らかにするために、全部金属冠を模した円柱状の試験片を造形して寸法を測定し、設計値と比較し、その変化を補償する条件を検討する。
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研究成果の概要 |
付加製造で製作したチタンの試験片は鋳造で製作したものと比較して優れた機械的性質を示した。付加製造による造形精度は、造形方向によって大きく影響されることが明らかになった。このことから、補綴装置の製作の際は造形方向を意識して造形するデータの配置が必要であることが示唆された。腐食挙動においては、付加製造により製作した試験片と鋳造により製作したものとの間には大きな差は認められなかった。 以上の結果から、付加製造により製作した加工物は鋳造により製作したものと比較して、同等またはそれより優れた性質を有することが明らかになった。付加製造が鋳造法の代替方法として極めて有用であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
純チタンを用いた補綴装置の製作には鋳造法や切削加工が主に用いられてきたが、補綴装置を製作する術者の技量が大きく影響することや、材料の無駄が多いなど、様々な問題点がある。それらを解決できる加工方法として、付加製造が挙げられる。しかし、純チタンの付加製造の歯科応用は始まったばかりであり、明らかにすべき性質が極めて多い。 本研究の結果より、従来の方法と比較して付加製造は同等もしくはそれ以上の性質を持つ加工物の製作が可能であることが明らかになった。このことから、付加製造は安心して歯科応用することができる技術であることが明らかとなった。
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