研究課題/領域番号 |
21K17024
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松本 哲彦 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 客員研究員 (60849107)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 薬剤関連顎骨壊死 / 間葉系幹細胞 / 顎骨由来間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
間葉系幹細胞(MSCs)を用いた治療法の臨床応用はこれまで多くの報告がされており、その組織再生能の有用性が注目されている。薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)は骨粗鬆症や癌の骨転移予防し使用するBP製剤や抗RANKL抗体(デノスマブ製剤)による副作用として発症し、高齢社会において使用頻度はますます増加と考えられる。しかし、MRONJに対する治療法は確立されておらず、MRONJに対して顎骨由来MSCsを応用した報告はない。本研究は、MRONJ発症メカニズムの解明及びMRONJ患者への顎骨由来MSCsを臨床応用に繋げ、治療法の解明の一助となる重要な実験を行う。
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研究成果の概要 |
BP製剤の投与による合併症として薬剤関連顎骨壊死(MRONJ)の発症が多く報告されており、その治療法は確立されていない。MRONJは、抜歯や義歯性潰瘍においても発症し、外科的補綴前処置の妨げとなり、理想的な補綴治療を困難にさせる。近年、多分化能を有する間葉系幹細胞(MSCs)を用いた再生医療が注目され、中でも顎骨骨髄由来間質細胞(MBMSCs)は、歯科領域における再生医療に有用と考えられ、顎骨壊死に対する治療法として応用が期待される。本研究では、マウスおよびラットを用いてMRONJモデルの確立を試みた。さらに、MRONJモデルラット抜歯窩にMBMSC移植による治療効果を評価した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MRONJの発症機序は未だ不明な点が多く治療法も確立されていない。治療法については保存的治療を第一選択とし、保存的治療で経過観察を行う間、口腔内に長期間骨が露出した状態が続き、義歯などの補綴装置は装着困難となり、咀嚼機能の著しい低下を招く。このため、MRONJに対する新たな治療法の開発が強く求められている。 本研究はMRONJに対する新たな治療法開発を目的とした研究であり、MRONJモデルに対してMBMSC移植による治療効果を評価した初めての研究である。従って、この研究成果はMRONJに対するMBMSC移植治療法開発のための基礎となる研究であり、学術的・社会的意義の高いものである。
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