研究課題/領域番号 |
21K17040
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西村 優一 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (70883263)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | インプラント周囲炎 / 予測 / インプラント / AI / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
日常臨床に広く応用されているインプラント治療において、その予後に大きく影響するインプラント周囲炎は留意を要する病態である。本研究では、すでに蓄積された多施設共同型の大規模後向きコホート研究のデータベースより、インプラント周囲炎の発症を予想するアルゴリズムを構築し、追加調査から得られた実際の経過データと予測モデルとの比較を行うことで、高精度でインプラント周囲炎の発症を予測できるシステムの確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は,インプラント周囲炎の発症を高精度で予測するシステムを確立することを目的とした.機械学習モデルとしてサポートベクトルマシン(以下,SVM)を用い,分析に用いた変数は,過去の報告より選択した周囲炎発症の関連因子 とした.ダウンサンプリング法により正常群と周囲炎群のサンプル数が同数となるようにランダムに調整した後,調整後サンプルの7割を訓練データとして学習モデルを構築し,残りの3割を検証データとして周囲炎の発症を予測し,得られた予測値と実際の値を比較した.その結果,SVMによる予測の正確度は0.79,適合率は0.73,再現率は0.88,F値は0.80ならびにAUCは0.81であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においてインプラント体の周囲骨吸収は,過去に関連が報告されている糖尿病,口腔清掃状態や角化粘膜幅などの炎症誘発性因子に加え,人工知能を用いた分析を行うことで固定様式,上顎骨への埋入といった構造や解剖学的因子,さらには補綴学的因子との関連が示された.長期経過したインプラント体を対象とした周囲骨吸収のリスク因子を検討した研究は少なく,本研究から得られた結果は、インプラント周囲炎の発症予測システムの確立基盤となり得ることから臨床的意義は大きいと考えられる.
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