研究課題/領域番号 |
21K17062
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
上原 文子 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (50878288)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 咀嚼 / 食後血糖 / アミラーゼ活性 / 糖尿病 / 食後血糖値 / 唾液 / 血糖値 / 肥満 / アミラーゼ / モニタリング / BMI / 唾液量 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,糖尿病などの生活習慣病患者,その予備群を対象とした咀嚼行動のモニタリングと唾液中の消化酵素であるアミラーゼ活性および唾液量,舌圧,咬合力,咀嚼能率等の口腔機能検査を行う.咀嚼行動としては,bitescanシステムにより規定量のおにぎり(1個 100g)摂取時の咀嚼回数・取り込み回数,摂取時間・咀嚼スピード・一口当たり回数等を測定する.食後血糖値は,簡易型血糖測定器を用いて,食後血糖値を食後2時間計測する.唾液量はサクソンテストにより測定し,アミラーゼ活性は唾液アミラーゼモニターを使用して測定する.
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研究成果の概要 |
肥満は糖尿病の最大の危険因子であり肥満と糖尿病は比例関係にあり、咀嚼回数の少ない人程,糖尿病になる可能性が高いといえる。しかし、噛む回数が少ない方が,食後の血糖値の上昇を抑えられるという報告がある。これらの相反した報告が存在するのは何故だろう? そこで、本研究では「多く噛む人ほど肥満や糖尿病が少ないのか、 同程度の咀嚼回数で肥満度に違いがあった場合それは何の違いによるのか」という本質的な問いを掲げ、咀嚼にの粉砕する以外の要素の唾液に着目し、咀嚼回数と唾液量、アミラーゼ活性と血糖値の関係を調査する。 本研究の結果、健常成人のアミラーゼ活性の差は食後30分後の血糖値に影響を与る可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、アミラーゼ活性と相関を認めたものは、30分後の食後血糖(R2=0.2045、弱い相関)、唾液量と相関を認めたものは、咀嚼能率(R2=0.1008、極めて弱い相関)だった。アミラーゼ活性が高い被験者の方が咀嚼回数が少なく、咀嚼能率が低くかったが、30分後、60分後の食後血糖値は高かった。過去の研究では、よく咀嚼され食物の粒子が細かくなることでより早く血糖値が上がると指摘する研究があったが、今回の結果とは異なっている。 今回の結果は、咀嚼回数以外にも、個人の唾液中のアミラーゼ活性の違いによって食後血糖値に差が生じる可能性があることを示唆している。
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