研究課題/領域番号 |
21K17063
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
渡邊 翔太 大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (10876692)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | インプラント / ジルコニアアバットメント |
研究開始時の研究の概要 |
2021年度は,チタンベースの有無とジルコニアアバットメントの力学的特性との関連を評価する.同一のインプラント体に対し,チタンベースの有無を選択可能なメーカーの純正ジルコニアアバットメントを用いて破壊試験を行う. 試験前後のインプラント体は,マイクロCTにて撮影し,解析ソフト上でそれぞれ三次元モデルを構築,重ね合わせを行い,インプラント体に及ぶダメージの評価も行う. 2022年度はチタンベースのデザインの違いとジルコニアアバットメントの力学的特性との関連を評価する.また,2021年度同様にインプラント体に及ぶダメージの評価も行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,異なるインプラント体連結部デザインと,ジルコニアアバットメントの力学的特性との関連についての解明に努めた. 結果,チタンベースの有無による影響として,チタンベースが介在することにより,ジルコニアアバットメントの破壊抵抗性が上昇する可能性が示唆された.一方で,この破壊に先行してインプラント体がダメージを受ける可能性も示唆され,アバットメントの強度のみに焦点を当てた従来の研究とは異なる側面からの考察も得られた. チタンベースのデザインの違いによる影響として,チタンベースの高さはアバットメント自体の強度に,連結部分の長さはインプラント体が受けるダメージと関連する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インプラント治療の主な失敗は,アバットメントの破折や緩み等,力に起因するものが依然として大部分を占める.一方で,強度や生体親和性からインプラント治療に使用できる材料の選択肢は非常に限定的であることも報告されている.つまり,力学的観点からジルコニアアバットメントの既存のデザインを再検討することが,より予知性の高いインプラント治療を可能にすると考えられる. 本研究で明らかとなった,チタンベースのデザインとアバットメント強度およびインプラント体が受けるダメージとの関連性は,次世代のアバットメントデザインを提案する上で,明確な根拠となり得ると考えている.
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