研究課題/領域番号 |
21K17087
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
栗岡 恭子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60882363)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔癌 / がん幹細胞 / ウイルス療法 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌に対して集学的治療が行われているが、進行がんにおいては有効な治療法がない場合もあり、がんの浸潤転移のメカニズムを明らかにすることは重要である。がん幹細胞は放射線療法、化学療法抵抗性であり、完治したと考えられる症例でも数年後に再発、転移を来す原因因子であると注目されている。がん細胞で選択的に複製するように作製されたがん治療用ウイルスは、がん細胞で選択的に複製するウイルスをがんに感染させることで、正常細胞への障害を最小限に抑え、直接的な殺細胞作用によりがん細胞を死滅させる。ウイルス療法は低侵襲かつ安全性の高い治療法であり、がん幹細胞を根絶させ再発、転移を制御する治療法となると期待される。
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研究成果の概要 |
口腔癌は再発、転移症例では根治治療は困難である場合があり、治療抵抗性因子としてがん幹細胞の存在が指摘してされている。本研究ではがん幹細胞において細胞周期やその分布を検証するため、Fucci システムを導入したヒト口腔癌細胞を浮遊培養にてスフェア形成し観察を行った。またSAS-Fucci細胞を浮遊培養し、第三世代がん治療用 HSV-1 である T-01を感染させ、経日的に観察すると濃度依存的に殺細胞効果を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌は外科的療法、放射線療法、がん薬物療法を組み合わせた集学的治療で治療されており、近年では免疫チェックポイント阻害薬が適応となった。しかしながら再発、転移症例では未だに根治治療は困難であり、治療抵抗性を示すことが多い。また患者の高齢化や併存疾患の存在irAE等の重大な有害事象を発症し治療の選択や治療継続が困難となる症例がある。治療抵抗性因子としてがん幹細胞の存在が報告されており、この特性を解明することは非常に有用である。また幹細胞性の強い悪政膠芽腫に対し製剤化された第三世代がん治療用 HSV-1 は有害事象が少なく、口腔癌において低侵襲かつADLを保つことが可能な治療法として期待される。
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