研究課題/領域番号 |
21K17095
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
馬場 隼一 横浜市立大学, 医学研究科, 客員研究員 (40644539)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 口腔癌転移 / サイトカイン / 炎症シグナル / 遺伝子解析 / GO解析 / プロテオーム解析 / NF-kB / 口腔癌 / 転移 |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞の転移は炎症シグナルによって促進することが知られている。炎症シグナルは多くの遺伝子の発現を変動させ、その結果、癌細胞自身がサイトカインを分泌するようになる。分泌したサイトカインは周囲の細胞に作用し、複雑なネットワークを形成する。近年このサイトカインネットワークの連鎖を断ち切ることが転移を制御する方法として注目されている。 本研究の目的は、口腔癌における炎症シグナルとサイトカインネットワークの関連を明らかにすることであり、診断マーカーや治療標的分子の同定を目指す。遺伝子発現変動とサイトカインネットワークの統合解析からアプローチすることによって、口腔癌の転移機構が明らかになることが期待される。
|
研究成果の概要 |
口腔癌の頸部リンパ節転移は最も重要な予後不良因子の1つであり予後改善には口腔癌細胞の転移の分子機構解明が望まれている。 癌細胞の転移能はサイトカイン等の炎症シグナルによって亢進することが知られている。癌細胞に炎症刺激が加わるとシグナル伝達経路を介して多くの遺伝子・タンパク質の発現が変動し、その結果癌細胞自身がサイトカインを分泌するようになり、それらが周囲の細胞に作用して複雑なサイトカインネットワークを形成する。 口腔癌における炎症シグナルとサイトカインネットワークの関連を解明することを目的に研究を行った。高転移能を有する口腔癌細胞株を用いて遺伝子網羅解析を行い、炎症や癌進展に関わる因子を同定した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔癌の罹患数および死亡率は上昇している。口腔癌の予後悪化につながる要因は複数知られているが、その中でも頸部リンパ節転移は最も良く知られた予後不良因子である。口腔癌細胞の頸部リンパ節転移を引き起こす遺伝子の発現や機能が報告されているが、その詳細は不明な点が多いのが現状である。 本研究は炎症シグナルに焦点を当て、口腔癌転移のモデル細胞株を用いて転移や予後に関する因子の同定を目指した。本研究の成果から炎症が転移に関わることが示唆され、サイトカインネットワークを阻害することが口腔癌転移の制御に重要であることが考えられた。
|