研究課題/領域番号 |
21K17100
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
西山 明宏 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (80550128)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Glutamate / 口腔感覚 / 三叉神経 / TRPチャネル / 神経障害性疼痛 / 三叉神経性節 / 神経伝達物質 / ATP / cell comunication / nueropathic pain / alodynia / calcium imaging / peripheral nerve / trigeminal nerve / グルタミン酸 / 末梢神経損傷 / 末梢性三叉神経 / 細胞内カルシウム濃度 / TRP / peripheral neuron / cell communication / oral sensation / pain |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの歯の象牙質が露出すると激しい歯痛が発生する(象牙質痛)。象牙質には、象牙細管内容液で満たされる象牙細管が貫いて存在し、象牙細管の歯髄側内部には、自由神経終末と象牙芽細胞突起が進入している。象牙質への様々な刺激は象牙細管内液の静水圧変化を誘発し象牙芽細胞膜上の膜タンパク質を活性化する。我々は、その活性が神経伝達物質であるATP、Glutamate放出を誘発すること、さらにATPにより象牙質痛が発生することを報告した。一方でGlutamateを介した象牙芽細胞・歯髄ニューロンとの細胞間連絡も報告、また歯髄ニューロンに発現するグルタミン酸受容体を特定しており、次に役割を解明すべく進行中である。
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研究成果の概要 |
口腔内に発生する痛みは、種々の要因が関与していることが報告されている。これらの原因として末梢性や中枢性(中枢感作)、さらには各臓器における受容体や代謝産物が起因するものとして考えられている。基礎研究(in vitro)では口腔内の感覚(痛み)の制御にGlutamateが関与していることを報告してきた。また口腔感覚の制御に末梢血管に存在するCGRP受容体と三叉神経が口腔内の痛みに関連することを学会にて報告した。これは末梢神経と微小血管によるパラクラインまたはオートクラインが痛みを誘発していることとして示唆する結果となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は口腔感覚、特に末梢神経を含めた微小環境における痛みの制御について研究を進めた。痛みを焦点にした微小血管と末梢神経とのコミュニケーションを確立することで、神経障害性疼痛のような原因が解明されていない末梢での痛みの治療の基盤となることが期待される。末梢の知覚神経を想定した研究であるため、口腔領域に限らず全身の末梢で発症する神経関連の痛みに応用できると考えている。
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