研究課題/領域番号 |
21K17120
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
原口 和也 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90807471)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 口腔癌 / hTERT遺伝子 / 口腔粘膜疾患 / 異常メチル化 / 電気化学的ハイブリダイゼーションアッセイ / テロメラーゼ / 口腔癌スクリーニング / 液状化検体細胞診 / 口腔癌セルフスクリーニング / hTERTタンパク / 口腔癌のセルフスクリーニング / EHA法 / 癌のセルフスクリーニング / 口腔扁平上皮癌 / スクリーニングシステム |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌の患者数は年々増加傾向にあり、生存率向上やQOL維持のためには早期発見が望ましい。しかしながら、口腔癌を早期発見するための確立したスクリーニング法は存在しない。悪性腫瘍では、複数遺伝子の異常メチル化が発癌に関与していることが報告されている。本研究では、hTERT遺伝子をはじめとした複数遺伝子の異常メチル化を指標として、精度の高い口腔癌スクリーニングシステムの確立を目指す。本研究が確立されれば、口腔癌が疑われる場合の一般歯科診療所での粘膜健診や自己検診に応用し、家庭での自己検診や歯科診療所からの検体を検査機器のある施設に送付し、口腔癌スクリーニングを行うシステムとしての臨床応用を目指す。
|
研究成果の概要 |
テロメラーゼの構成要素であるhTERT遺伝子プロモーター領域のCpG部位における異常メチル化を指標とした口腔癌スクリーニングシステムを構築することを目的とした。対象は口腔癌および白板症を有する患者とし、九州工業大学が開発した異常メチル化検出法であるElectrochemical Hybridization Assay (EHA)を用いてhTERT遺伝子の異常メチル化を検出した。口腔癌患者では検体の採取法に依らず白板症患者と比較してhTERT遺伝子プロモーター領域のCpG部位における異常メチル化の割合が有意に高かった。EHAは口腔癌スクリーニングとして有用であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EHAは、安価でかつ簡便な異常メチル化検出手法である。このようにEHAを使用したhTERT遺伝子プロモーター領域の異常メチル化検出は白板症、OSCCの早期発見を可能とし、早期治療につなげることができる可能性がある。従来より行われているDNAメチル化状態の分析手法はいずれも操作が煩雑であったり、高コストであるといった欠点を有している。しかし、EHA法は短時間で結果を得ることができ、安価であるため、スクリーニング検査に適している。また、本研究が実用化されれば、患者自身のセルフスクリーニングにも用いることができるようになると同時に、全身他部位の癌にも応用することができ、大きな発展性が見込まれる。
|