研究課題/領域番号 |
21K17455
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
北谷 亮輔 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (70805811)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 半側空間無視 / 空間性注意 / 分配性注意機能 / プリズム適応 / 姿勢制御 / リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、脳卒中後に特異的な高次脳機能障害である一側の空間への注意機能が低下する半側空間無視に対する介入手段の確立へ向けた基礎的な検討として、健常者を対象に半側空間無視に類似した視覚変位状態を引き起こした状態における姿勢制御時の分配性注意機能の特徴を検討する。また、プリズム適応による視覚変位状態での姿勢制御時、および注意課題時における脳活動の変化を検討することで、脳科学的にも効率的な介入手段を確立していくための基礎的な検討を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では脳卒中後に生じる特異的な高次脳機能障害の一つである半側空間無視に対する効果的な介入手段の確立へ向けた基礎的な検討として、健常者を対象に左プリズム適応による左半側空間無視様の状態を引き起こし、姿勢制御時の空間性・分配性注意機能の特徴を検討した。主な結果として、プリズム適応前では姿勢制御の難易度が高いと左右空間ともに外部刺激に対する反応時間は遅延するが、左プリズム適応後は右空間において姿勢制御の難易度による反応時間の遅延の影響は減少した一方、左空間における反応時間には有意な変化は生じなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半側空間無視を呈する脳卒中後患者は運動麻痺や感覚障害など多くの合併症を呈するため、半側空間無視が直接的に姿勢制御に与える影響を検討することは難しい中、本研究は基礎的な検討方法として、左プリズム適応による左半側空間無視様の状態を引き起こすことで、無視様症状が姿勢制御時の分配性注意機能に与える影響を検討した初の取り組みである。本研究成果により、姿勢制御の影響は通常の視覚認知状態では左右空間ともに生じる一方、無視様状態では姿勢制御が難しい条件になると無視側への影響がより強く生じることが示され、学術的意義だけでなく臨床現場における患者対応などの注意点として社会的意義も示唆された。
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