研究課題/領域番号 |
21K17529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
岩本 義隆 広島大学, 医系科学研究科(保), 助教 (20882062)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 筋シナジー / 股関節不安定症 / 三次元動作解析 / 表面筋電図 / 理学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
股関節不安定性は,歩行などの身体活動中に寛骨臼の中で大腿骨頭が過剰に運動し,変形性股関節症や大腿骨寛骨臼インピンジメントの誘因ともなる股関節の機能障害である.骨や軟部組織の形態異常に関しては,画像診断技術により徐々に明らかになってきているが,静的なものが多く,歩行などの動的環境での評価は未だ乏しい.保存療法として理学療法が処方される機会も多いが,確立された理学療法評価,治療の効果測定は不十分である. 本研究では,股関節不安定性に対する理学療法評価を確立,有効な治療法を検討し,股関節不安定性を有する者の身体活動における運動学・運動力学的特徴および筋活動の変化を明らかにすることを目的とする.
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研究実績の概要 |
本研究では将来的な変形性股関節症や大腿骨寛骨臼インピンジメントの誘因にもなりうる股関節不安定症に対する効果的な運動療法を考案することを目的として実施している. 本年度は,筋活動に着目して検討を行った.従来,各筋の活動を表面筋電計によって計測し比較することによってその違いについて考察が行われていた.近年,複数の筋から取得された表面筋電データを対象に筋シナジー解析と呼ばれる計算手法が用いられ,これによって複数の筋が課題動作中にどのように活動しているかを視覚的に理解しやすくなる.我々は,健常若年者を対象に,片脚スクワット動作中の表面筋電データを取得し,筋シナジー解析を行うことによって動作中に膝関節が外反しようとするものとそうでないものの筋活動パターンにおける特徴を明らかにしようと試みた. 結果として,片脚スクワット動作中に膝関節が外反するものにおいては身体質量中心の運動と同期して増減する筋活動パターンの中で,下肢筋のうちでも外側広筋と大腿二頭筋の活動比が大きいことが明らかとなった.動作における膝関節外反の程度は,膝蓋大腿関節症を有するものに近似しており,無症候者であっても運動学的な変化と筋活動に何らかの関係があることが明らかとなった. このように,股関節不安定症を有するものが仮に無症候であっても動作の運動学的な特徴が変化することと筋活動パターンに違いが生じることに関係性を見出すことができるかもしれない.効果的な運動療法の考案においては,運動学的な特徴や筋活動パターンを修正することを主眼におくことが重要となる可能性がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
股関節不安定症そのものを加速度センサーによって判別することは難しく,運動学的な特徴を有する場合の筋活動パターンを明らかにする手法を確立した.
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今後の研究の推進方策 |
臼蓋形成不全を有するものなど,一般的に股関節の不安定症を呈するものを対象として歩行解析を実施し,同時に筋シナジー解析を行うことによって特徴的な筋活動パターンを明らかにする. さらには,それら特徴的な筋活動パターンの修正に適切なエクササイズを検討する.
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