研究課題/領域番号 |
21K17530
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
森内 剛史 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 准教授 (40814124)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ミラーセラピー / 骨格筋性疼痛 / 経頭蓋磁気刺激 / 運動誘発電位 / Numerical Rating Scale / 高張食塩水 / 急性疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,急性痛患者における中枢神経系に対するリハビリテーション介入の開発に向けた研究として,補助事業期間中に研究1:実験的な急性痛状態にある健常成人を対象に,ミラーセラピー(MT)による効果を皮質脊髄路(CST)の興奮性と痛みの閾値や主観的な痛みの程度を検証し,その後,研究2:右橈骨遠位端骨折後の急性痛を呈した患者を対象としたMTの臨床試験を縦断的に実施する計画である.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,急性骨格筋痛患者における中枢神経系に対するリハビリテーション介入の開発に向けた橋渡し研究として,実験的な急性痛状態にある健常成人を対象に,ミラーセラピーによる効果を皮質脊髄路の興奮性や主観的な痛みの程度を指標に検討することである.その結果,ミラーセラピーを実施することで,皮質脊髄路の興奮性は実施しない群と比較し,有意に高値を示し,痛みが誘発され完全に消失するまでの時間も,ミラーセラピーを実施した方が,有意に短縮したことが明らかとなった.骨格筋痛に対するMTは,痛みに伴う皮質脊髄路の興奮性低下の軽減と痛みそのものを軽減できる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は,骨折等により生じる急性骨格筋痛患者に対する新たな介入法の一つとして,ミラーセラピーの有効性を支持する基礎的なデータであり,急性骨格筋痛患者に対する治療戦略の一つとして更なる発展も期待できる.今後,実際の症例を通じての介入研究での検討は必須ではあるが,本研究の結果からミラーセラピーが骨格筋痛の軽減と,痛みに伴う中枢神経系の可塑的な変化を予防する有効な介入手段となる可能性があるものと考える.
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