研究課題/領域番号 |
21K18000
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
嶋岡 毅紘 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (80650241)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ベータボルタ電池 / 原子力電池 / pn接合 / ダイオード / エネルギー変換 / エネルギー変換効率 / ダイヤモンド / 転位密度 |
研究開始時の研究の概要 |
ベータボルタ電池はβ線源とダイオードを組み合わせた発電デバイスである。数十年以上の長い電池寿命のため極限環境でのリモートセンサへの給電へ応用が可能である。ダイヤモンドpn接合ダイオードは高いエネルギー変換効率が得られることが期待されているが、半導体中の欠陥が高出力化に必要なmmオーダーの大面積素子の実現を妨げている。本研究ではダイオード特性を劣化させる欠陥の同定・低減手法の開発に取り組み、その知見をもとに大面積ダイヤモンドpn接合ベータボルタ電池の試作・評価する。
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研究成果の概要 |
半導体中で最高水準のエネルギー変換効率が期待されるダイヤモンドpn接合ベータボルタ電池の研究として、(1)特性を劣化させる欠陥の分類、(2)基板の高品質化・大型、(3)遠隔地を想定したエネルギー変換効率の温度依存性評価を実施した。(1)については、高圧合成基板に由来した積層欠陥が順方向特性を劣化させることが分かった。(2)については、(100)CVDバルク成長技術を用いて、欠陥の低減、大型の(111)CVD基板作製方法に成功した。(3)については、150K以上でSi比2倍以上の高いエネルギー変換効率を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではダイヤモンド半導体を用いた電子線のエネルギー変換に関する研究を実施した。 ダイオードが理想的な特性の発揮を妨げる欠陥の分類や出力向上のための素子の大型化、宇宙などの遠隔地を想定したエネルギー変換効率の温度依存性を評価し、シリコンと比較した優位性を実験により示した。本研究で得られた知見は、長期間動作が期待されるベータボルタ電池(電子線とダイオードを組み合わせた発電素子)による宇宙探索やダイヤモンド半導体を利用したパワーエレクトロニクスや耐環境エレクトロニクス等、他分野にも活用が期待される。
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