研究課題/領域番号 |
21K18624
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
稲田 聡明 東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教 (20779269)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 中性子 / 超解像 / AI / デジタルイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、近年開発された中性子の超解像技術を高速イメージングへと深化させるための基礎的研究を行う。具体的には、通常の中性子イメージングで取得されるデジタル画像に対して、深層学習によるバーテックス位置の推定を行うことで解像度をエンハンスする、いわゆる「AI超解像」技術を応用する。粗視画像のレベルでデータを扱うため高速化が期待でき、また従来のセンサと同じデータ量であればより多ピクセル化が可能となるため、大面積のイメージングが実現できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、10B層での捕獲反応(n + 10B -> 7Li + α)で生成される二種類の二次粒子(7Liとα粒子)が与えるトラックの基礎的な理解が重要であり、当初の計画通りGEANT4によるモンテカルロ・シミュレーションによりその特性に関する調査が大幅に進展した。深層学習を用いることで、単純にクラスタサイズ及びクラスタ内の総電荷量という二値の情報を用いた識別法よりも優れたID性能を達成し、従来手法による位置推定精度を上回ることを確認した。特に、超解像性に関するfeasibility studyが期待通り進行し、今後のハードウェア化に関する開発基盤を整備することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AIを活用して粗視画像の高解像化を図る技術の開発は、一次データのサイズを削減可能であるため、高いフレームレートの動画撮影や大面積のイメージングに有用となる。本研究はそのような高効率撮像技術を実現するための基礎研究として重要であり、中性子に限らず様々な2次元測定に応用可能であると考える。
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