研究課題/領域番号 |
21K18721
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分21:電気電子工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒木 徹平 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (10749518)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | フレキシブルエレクトロニクス / 透明電極 / 金属ナノワイヤ / 有機デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
近年のエレクトロニクスの発展に伴い、ウェアラブルデバイスが、医療、ヘルスケア、介護などで展開されつつある。なかでも、伸縮性と透明性を有する電極・配線材料は、計測プローブの存在感を消し去って、ストレスフリーな生体信号計測を実現可能にする。本研究では、金属ナノワイヤを用いて高性能な伸縮透明配線を創出するための研究を行う。さらに、デバイス応用も検討し、対象を傷つけず且つ対象物に溶け込むセンサを創出するための研究開発を行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、金属ナノワイヤを用いた伸縮透明配線において、ミクロとマクロな視点の両方からナノネットワークの構造設計を行い、配線物性を最大限に向上した。さらに、トランジスタや回路などへの応用を行って、デバイス特性を改善するための機序解明や技術構築を行った。構築したデバイスは、生体電気信号(脳波、心電、筋電など)や生体代謝物に関連するイオンなどを生体安全かつ低ノイズに計測できた。さらに、透明であるため光学手法(光電脈波法、レーザードップラー法など)による脈波、血流、血中酸素飽和濃度などの計測が妨げられない。将来、疾患やストレス検知するため、マルチモーダルな生体信号計測器としての応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去に、金属ナノワイヤ等を用いて伸縮透明配線や伸縮透明トランジスタを形成する報告例があった。しかし、伸長時でも特性が変わらない高性能な素子・回路を実現した例は稀であった。本研究を遂行したことにより、次の3点に関する新規知見を得た。(1)電気特性と光透明性をミクロに高めるナノネットワーク。(2)伸長下におけるマクロな破壊挙動と安定性化手法。(3)微細な伸縮透明配線および伸縮透明回路の実現手法。さらに、伸縮性・導電性・透明性等に優れる素子・回路を用いた生体センシング等を実施した。対象を傷つけず且つ対象物に溶け込むセンサにより、さりげなく健康・異常を検出するセンサ社会の実現に近づいた。
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