研究課題/領域番号 |
21K18742
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分22:土木工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
春日 郁朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20431794)
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研究分担者 |
竹村 太地郎 長崎大学, 熱帯医学研究所, 客員研究員 (60572899)
鈴木 仁人 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (70444073)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 薬剤耐性遺伝子 / インテグロン / 水環境 / 下水 |
研究開始時の研究の概要 |
抗生物質が効かない病原微生物の出現は、世界的にも喫緊の課題である。ヒトや動物を対象とした体系的なサーベイランスは行われているが、最終的な排出先である環境については、多様な薬剤耐性細菌の監視指標すら決まっておらず、対策は未着手のままである。そこで本研究では、日本とベトナムを対象として、薬剤耐性遺伝子との関連が深いインテグロン遺伝子の量とその遺伝子カセット構造に着目し、薬剤耐性遺伝子汚染を評価する指標としての有用性を検証する。
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研究成果の概要 |
日本及びベトナムの水環境、下水試料からDNAを抽出し、クラス1インテグロンのインテグラーゼ(intI1)遺伝子を含む複数の薬剤耐性遺伝子や可動遺伝因子を標的としたハイスループット定量PCRを実施すると共に、インテグロン遺伝子カセットの構造をロングリードシーケンシングによって解析した。クラス1インテグロンは日越両国の試料に広く分布しており、その濃度と相関の高い薬剤耐性遺伝子も多く検出された。遺伝子カセットの中には、アミノグリコシド耐性遺伝子などが含まれていたが、その組成は両国で異なっており、クラス1インテグロンを介した薬剤耐性遺伝子の拡散の状況には差異があることが推測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤耐性遺伝子による水環境汚染は国際的な課題である。多様な薬剤耐性遺伝子を効率的に監視していくためには、薬剤耐性遺伝子汚染の監視指標を設定する必要がある。薬剤耐性遺伝子を遺伝子カセット中に取り込み、水平伝播にも関与しているクラス1インテグロンは指標の候補である。本研究により、クラス1インテグロンの量と組成を解析することにより、日本およびベトナムの水環境の薬剤耐性遺伝子汚染の状況を把握することに成功した。
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