研究課題/領域番号 |
21K18793
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
眞田 靖士 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (80334358)
|
研究分担者 |
松本 幸大 豊橋技術科学大学, エレクトロニクス先端融合研究所, 教授 (00435447)
|
研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 発展途上国建築 / RC / 付着 / ひずみ計測 / 光ファイバー |
研究開始時の研究の概要 |
近年の発展途上国の地震災害では,鉄筋コンクリート造(RC)建物において基規準を満足しない配筋により大きな被害に繋がった事例が観察されている.基規準不適合な建物は発展途上国に膨大に潜在すると考えられるが,大地震が発生して初めてその氷山の一角が明らかになる.本研究の目的は,RC建物の最も深刻な基規準不適合の事例として鉄筋とコンクリートの一体性不足に着目し,『基規準は満足しているはず』という前提の下での地震被害想定の危うさを示すことである.本研究の萌芽性は,RC建物を対象とする従来の実験方法で得られている鉄筋とコンクリートの一体性の主指標(付着性能)に関する実験データの信頼性を改めて見直す点にある.
|
研究成果の概要 |
近年の発展途上国の地震災害では,鉄筋コンクリート造(RC)建物において基規準を満足しない配筋により大きな被害に繋がった事例が観察されている.本研究ではRC建物の最も深刻な基規準不適合の事例として鉄筋とコンクリートの一体性不足に着目した.研究対象として,発展途上国で見られる梁主筋が接合部に適切に定着されていない(不十分な定着長さで直線定着されている)RC建物の柱梁接合部を模擬する模型を計画,製作した.梁主筋の定着部のひずみをとくに光ファイバー式ひずみセンサ―により計測し,梁主筋の定着部の信頼性の高いひずみデータ,すなわちコンクリートとの付着性能に関する高精度な実験データを取得することができた.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特筆すべき意義は鉄筋コンクリート造建物を対象とする従来の実験研究で得られている実験データ,とくに鉄筋とコンクリートの一体性の主指標(付着性能)に関する既存の実験データの信頼性を見直した点にある.光ファイバー式ひずみセンサ―を導入して,梁主筋の定着部の信頼性の高いひずみデータ,すなわちコンクリートとの付着性能に関する高精度な実験データを取得した点に学術的意義があり,この実験データに基づき発展途上国で見られる梁主筋が適切に定着されていない(梁主筋が定着破壊する)接合部の耐震性能を明らかにした点に社会的意義がある.
|