研究課題/領域番号 |
21K18809
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高橋 儀宏 東北大学, 工学研究科, 准教授 (50442728)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | アモルファス物質 / ポッケルス効果 / 光波制御素子 / 結晶化ガラス / ガラス / アモルファス / 結晶化 / 光デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
光通信には,光信号を制御するための光スイッチや光変調器などの光デバイスが必須であり,ニオブ酸リチウムは優れたポッケルス効果を示すことから,現行の光デバイス材料として独占的に利用されている.しかしながら,一般に光学単結晶から構成される光デバイスは高価となることや,デバイス(結晶)およびファイバ(ガラス)間の異種材料接合による散乱ロスなどが懸念される.本研究課題では,構造的・形状的自由度に優れかつ大規模生産に適したアモルファス物質である酸化物ガラスを前駆体とし,結晶化による秩序構造形成により大きなポッケルス係数を有する透明性バルク多結晶体を作製し,その光波制御特性を調査する.
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研究成果の概要 |
本研究課題では,アモルファス酸化物を前駆体とした,結晶化による構造秩序化によりポッケルス効果に基づく光波制御機能を有する透明な多結晶材料の開発を行った.SrO-TiO2-SiO2系アモルファス物質を用いることで,非線形光学結晶Sr2TiSi2O8が放射状に結晶化したファイバー型試料の創製に成功した.加えて,電圧印加による位相変化に基づく光強度変調を実証し,ポッケルス効果に基づくファイバー型光波制御素子としての基本原理を確認した.さらに光通信波長域において,現行の単結晶光導波路材料に匹敵する伝搬損失をファイバー型試料において実現した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光波制御デバイスの作製には機能性の観点から単結晶材料がほぼ独壇場であるが,非晶質物質,特に酸化物ガラスは低コストで量産性に優れ,さらにはファイバー/薄膜など高い形態制御性を有することから,多くの実用上のメリットを有していると考えられる.本研究課題をさらに発展させることによって,特異な分極配向や組織構造を有する新しい光学材料の創出,ならびに光学デバイス応用へ大きな進展があるものと期待される.
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