研究課題/領域番号 |
21K18864
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分28:ナノマイクロ科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
湯上 浩雄 東北大学, 工学研究科, 教授 (60192803)
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研究分担者 |
清水 信 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60706836)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | プラズモン誘起電荷分離 / 微小共振器 / 熱輻射 / ドライリフォーミング / メタン改質 / 共振器 / 熱ふく射 / 水素生成 / 輻射共振器 |
研究開始時の研究の概要 |
現在、大量に利用可能、安価、かつ製造過程でCO2排出増に繋がらない水素調達が必要とされており、従来のメタン改質プロセス低温化が課題である。我々は微小共振器構造を用いたメタン改質促進効果を確認してきたが詳細メカニズムについては明らかになっていなかった。本研究では熱輻射定在波によるプラズモン誘起電荷分離に起因する光化学反応モデルを提案し、これの実証を目的とする。近赤外応答局在プラズモン共鳴等の現象を併せて利用することでメタン原料を出発点としながら太陽光の全波長を高効率に用いた熱・光化学両反応に基づくクリーンな水素生成プロセスの創出が期待され、CO2原料化に大きく貢献できる可能性があると考えている。
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研究成果の概要 |
本研究では、ドライリフォーミング反応のメカニズムを解明するため、TiO2-Pt界面と局在電場強度の変化を調査した。TiO2-Pt界面がある場合、H2とCOの生成量が増加し、界面の長さに比例した反応促進効果が観察された。また、赤外光照射により水素生成量がさらに増加することが確認された。これはプラズモン誘起電荷分離が反応促進に寄与しているためであり、TiO2-Pt界面と局在電場強度が重要な因子であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタン改質による水素生成反応の低温化は将来のCO2利用を考える上で重要な課題であるが、従来の水蒸気改質およびドライリフォーミングは反応に大きな熱エネルギーを要することが大きな問題であった。したがって従来の熱化学反応に加え、光化学反応を組込むことができれば熱力学的平衡を大きく上回る反応促進効果を得られる可能性があり、プロセス温度の低減に起因するCO2排出量の大幅な削減への貢献が期待される。さらに、熱ふく射定在波による局在電場増強に加え、近赤外光による電場増強効果も併せることで太陽光を高効率に利用した、メタン原料を出発点とする低炭素排出型CO2利用システムの実現が期待できる。
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