研究課題/領域番号 |
21K18890
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩見 雄毅 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10633969)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | スピンメカニクス / 反強磁性体 / 圧磁気効果 / スピン流 / スピンメカトロニクス / ピエゾ磁気効果 |
研究開始時の研究の概要 |
近年のスピントロニクス分野において、漏れ磁場がなく超高密度記憶素子の実現が可能な反強磁性体材料が注目を集めている(反強磁性スピントロニクス)。本研究では、反強磁性スピントロニクスに力学機能を初めて追加し、反強磁性スピンメカトロニクスを開拓する。具体的には、スピン角運動量の流れであるスピン流によって低対称反強磁性体の変形をピエゾ磁気効果を介して引き起こすことを目指す。
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研究成果の概要 |
近年のスピントロニクス分野において、漏れ磁場がなく超高密度記憶素子の実現が可能な反強磁性体材料が注目を集めている(反強磁性スピントロニクス)。本研究では、反強磁性スピントロニクスに力学機能を初めて追加し、反強磁性スピンメカトロニクスを開拓することを目的とした。具体的には、スピン角運動量の流れであるスピン流によって反強磁性体の変形を引き起こす、あるいはその逆効果として、反強磁性体の変形によりスピン流輸送を変調することを目指した。実際に、反強磁性絶縁体α-Fe2O3にPt薄膜を接合した系で一軸歪みによる純スピン流現象の変調を観測することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
反強磁性絶縁体α-Fe2O3にPt薄膜を接合した系で一軸歪みによる純スピン流現象の変調を観測することができたことは、反強磁性スピンメカトロニクス開拓の第一歩と言える。観測された歪みによるスピン流変調が、予想していた圧磁気効果に由来するものであるかどうかは今後の精査が必要であるが、逆効果によりスピン角運動量の流れであるスピン流によって反強磁性体の変形を引き起こすことが期待できる。圧磁気効果を利用した物体駆動は物質開発により巨大化が狙えるため、低消費電力な純スピン流を利用した効率的な磁性体駆動技術開発につながると期待される。
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