研究課題/領域番号 |
21K18897
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分29:応用物理物性およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
後藤 敦 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, グループリーダー (30354369)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 光物性 / 核磁気共鳴 / 強相関電子系 / 強相関電子系物質 / 光励起 |
研究開始時の研究の概要 |
固体物性に多様性をもたらしている強相関電子系の「特異な電子状態」を理解する上で、光照射による状態変化は重要な知見を与えることが知られている。NMR(核磁気共鳴法)はこれまでも強相関電子系の物性の解明に貢献してきた実績があり、これを光照射下でのその場測定に活用できれば機構解明への貢献が期待される。本研究では、極低温環境下で稼働する「光照射NMRその場測定システム」を用いて、高温超伝導体などの強相関電子系における特異な電子状態の特徴を明らかにする。
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研究成果の概要 |
固体中の電子と光の相互作用は、光エレクトロニクスや光触媒の基礎として私たちの生活に貢献しているだけでなく、光誘起相転移や光誘起超伝導など、物性物理学の根幹に関わるいくつかの問題にも重要な役割を果たしている。本研究では、これらの現象の背景にある機構の解明を進めるため、固体の電子状態を調べる有力手法である核磁気共鳴(NMR)測定を光照射下で行うシステム及び手法の開発を行うとともに、開発したシステムを用いて光照射NMR測定を行い、本手法を活用する上で必要となる重要な知見を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
核磁気共鳴法(NMR)は固体の電子状態を調べる有力な手法として知られており、これまでも超伝導体や磁性体の多様な物性に関する情報を提供してきた。本研究は、この技術に光照射という新たなパラメーターを追加することで、特徴的な電子状態を持つ様々な物質の特徴に「新たな光」を当てることを目指して行われた。本手法の確立により、光照射による状態変化を多面的に分析することが可能となり、多様な物質の光誘起現象を研究するための汎用技術として、強相関電子系のほか、太陽電池、スピントロニクス、光触媒などへの活用が期待される。
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