研究課題/領域番号 |
21K18946
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分33:有機化学およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松永 茂樹 北海道大学, 薬学研究院, 客員教授 (50334339)
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研究分担者 |
吉野 達彦 北海道大学, 薬学研究院, 准教授 (50756179)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 不斉合成 / 不斉触媒 / キラル / アミノ化 / ルテニウム触媒 / ルテニウム / C-Hアミノ化 / ルイス酸 / 反応場 |
研究開始時の研究の概要 |
これまで四半世紀にわたって改良研究がなされてきたキラルロジウム触媒から脱却し、凌駕する新しいキラル触媒の創出に取り組む。すでに予備的な成果を得ている、キラルルテニウム触媒の特性を引き出すための研究を展開する。特にルテニウムの価数を制御することで、C-Hアミノ化反応を指標としてロジウムにはない触媒特性を引き出すことを目指す。反応場として、深いキラルポケットを有するルテニウム触媒を生かした化学変換についても検討する。
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研究成果の概要 |
長年に渡り研究がなされてきた外輪型キラルロジウム触媒に対し、新たな触媒機能展開を目指した外輪型キラルルテニウム触媒に関する研究を実施した。外輪型キラルルテニウム触媒はナイトレン活性種の移動反応において、分子間C-Hアミノ化反応およびアジリジン化反応でロジウム触媒をはるかに凌駕する立体選択性や基質適用範囲の広さを示すことを見出した。また、新たにmer型の配位形式をとる外輪型キラルルテニウム錯体も創出し、反応性の低いシロキシジエンを用いた触媒的不斉ヘテロDiels-Alder反応へと応用することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去30年に渡り世界中の研究者による徹底した改良と合成応用がなされてきたキラル外輪型2核Rh(II)-Rh(II)触媒の化学を追随するのではなく、ロジウムからの脱却やロジウムを凌駕する新しいキラル触媒の創出という“根本から潮流をひっくり返す”ための挑戦的な研究に取り組み、その第一歩となる成果を挙げた。触媒効率、触媒適用範囲などの観点から、既存のロジウム触媒ではなし得ない分子変換が実現された。
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