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ハロゲン元素の水酸化物の系統的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K18981
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分34:無機・錯体化学、分析化学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

笠松 良崇  大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70435593)

研究期間 (年度) 2021-07-09 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワードアスタチン / ヨウ素 / 水酸化物 / 沈殿 / ハロゲン / 水酸化物沈殿 / 相対論効果
研究開始時の研究の概要

本研究では、ハロゲン元素の水酸化物沈殿、水酸化サマリウム共沈挙動を観測し、陽イオン状態のハロゲンの性質を調べる。特にヨウ素とアスタチンの挙動を軽いハロゲンと比較し、量子化学計算にも取り組むことで相対論効果を強く受けた重いハロゲンの性質を明らかにすることを目指す。特にアスタチンに関しては、安定な固体試料を作成することで将来的にレーザー分光を通した化学種同定研究につなげることが期待できる。

研究成果の概要

ハロゲン元素の水酸化物沈殿に関する系統的研究を行った。ClからIまでに対しては、安定な核種を用いて水酸化物沈殿実験を行い、その収率をモール法を用いて求めた。Iに対してのみ低いながら収率が観測されたため、過去に報告のあった結果の再現をみるために、放射性のヨウ素I-131を用いて水酸化サマリウム共沈実験を行った。条件によっては若干の収率が観測され、共沈の可能性が示されたが、同時に非常に複雑な化学挙動が観測された。最後に放射性のAt-211試料を核反応により合成し、水酸化サマリウム共沈実験を行い、初めてのAtの共沈挙動の観測に成功した。また、計算による考察からAt独自の結合性が示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

水酸化ヨウ素の水酸化物沈殿の分離が確認できると、さらに重元素であるAtは、より陽イオンになりやすいことが予測できるため、より高収率での沈殿分離が期待できる。Atの水酸化物錯体の実験的観測を達成するだけでなく、固体試料としてAtの試料が得られると、その後にレーザーを用いたTOF質量分析の可能性が開け、初のAtの化学種同定の可能性も開ける。相対論効果の検証にも関係し、学術的に大きな意義がある研究といえる。さらに、アルファ核種を用いた癌の核医学治療において大きな治療効果が報告され、Atは癌治療の鍵となっている元素である。その性質の解明は、医療応用の面でも大きな意味を持つ。

報告書

(3件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 紫外光によるアスタチン-211の標識反応2023

    • 著者名/発表者名
      青戸 宏樹
    • 学会等名
      2022重元素化学研究会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 229mThのγ線測定に向けた希ガスマトリックス単離装置の開発2022

    • 著者名/発表者名
      益田 遼太郎、安田 勇輝、澤村 慶、重河 優大、宮本 祐樹、吉村 浩司、篠原 厚、笠松 良崇
    • 学会等名
      日本放射化学会第66回討論会(2022)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-07-13   更新日: 2025-01-30  

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