研究課題/領域番号 |
21K18996
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 千葉大学 (2022) 東京工業大学 (2021) |
研究代表者 |
青木 大輔 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80736950)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | カテナン / ロタキサン / ポリカテナン / 環状 / ラジカル / 動的共有結合 / 超分子 / 空間連結 / エントロピー / ジスルフィド / トポロジー |
研究開始時の研究の概要 |
熱によってその動的特性のon-offを制御可能なビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)ジスルフィドを分子骨格内に有する環状化合物は、末端を有さないため濃厚条件で加熱すると環状高分子となり、希釈条件下で加熱すると元の環状化合物へと戻る。すなわち、末端のない新しい平衡系(環状化合物-環状高分子の平衡)を生み出す。本研究課題では、この環状分子のみ与える選択的環化反応(環状高分子から環状化合物への反応)と超分子的な相互作用を組み合わせることで、従来合成することが困難であったポリカテナンを合成する手法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、安定ラジカルを中間体として生成する動的共有結合を用いて選択的環化反応を確立し、さらに超分子的相互作用と組み合わせることで、簡便且つ精密にポリカテナンを合成する手法を確立することを目指した。当初の予定通りに、選択的にポリカテナンを合成することはできなかったが比較的簡便な手法で[3]カテナンを合成することには成功した。今後最適なテンプレートや錯体を形成しやすい化学構造を設計することで、ポリカテナンの合成を目指す。本研究課題を通じで、ポリカテナン合成におけるいくつかの基盤となる重要な成果を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリカテナンは、高い伸張性や強靭性といった空間連結に由来する特異的な機能・物性を発現することが期待されている。すなわち、「安価」で「軽い」高分子材料の利点を生かしつつ、金属やセラミックスにも劣らぬ機能や強靭性をもつ高分子材料を創出し、材料化学が直面している薄膜化、軽量化の課題解決に対して解決策を打ち出すことができる。本研究で提案する合成手法は、斬新且つユニークな手法であり、高分子・超分子化学の発展に大きく資するものと期待している。
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