研究課題/領域番号 |
21K19000
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
関 隆広 名古屋大学, 工学研究科, 名誉教授 (40163084)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 自由界面 / 光電子移動RAFT重合 / 液晶 / グラフト鎖 / RAFT重合 / 表面グラフト鎖 / 光開始重合 |
研究開始時の研究の概要 |
固体基板表面からの開始するグラフト重合は高密度ブラシ鎖を形成させることができ、固有なコンフォメーションと配向から特徴的な機能が発現する。本研究は、固体基板表面からのグラフト重合ではなく、モノマー膜の空気側の自由界面から開始させる重合反応を提案し、新たな高分子合成のプラットフォームの構築に挑戦する。具体的には、酸素存在下でも重合が阻害されにくいイリジウム錯体の光電子移動剤を組み込んだ可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合系にて本提案を検証する。この重合系は光照射のオン/オフで重合が進行/停止が制御できるので、重合の進行と状態変化の各段階の状態を詳細に解析することができると期待される。
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研究成果の概要 |
基板表面へ高分子鎖を結合させる操作は基板の表面修飾において頻繁に行われる。中でも、表面開始グラフト重合は高密度ブラシ鎖を形成させることができ、コンフォメーションと配向に固有な特性と機能が発現する。本研究は、通常行われている固体基板表面からのグラフト重合ではなく、モノマー膜の空気側の自由界面から開始する重合反応を行う新たな高分子合成の手法開発を試みた。イリジウム錯体の光電子移動剤を組み込んだ可逆的付加開裂連鎖移動(RAFT)重合系にて本提案を検証することを目的として研究を進め、フッ素を含むRAFT剤を用いて液晶モノマーの薄膜の自由面からの重合を実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液晶分子の表面光配向制御は、基板表面の光反応を用いるのが一般的であるが、最近申請者は、側鎖型液晶高分子の薄膜にて、空気側(自由界面)から光配向操作が可能であ ることを見出した。これまでは、予め液晶高分子を合成しておき製膜し、光配向に行う操作である。本課題は、一歩段階を進め、モノマー膜を作製しておき、空気側から、自由界面グラフト重合とも呼べる高分子合成の新たなプラットフォームを構築できるのではないかとの着想の研究である。高分子薄膜での重合プロセスにおける新たな手法提案となるとともに、高分子表面加工法が開発される可能性もある。
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