研究課題/領域番号 |
21K19013
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分35:高分子、有機材料およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
吉尾 正史 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 機能性材料研究拠点, グループリーダー (60345098)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 液晶 / 有機半導体 / 強誘電体 / 太陽電池 / ダイオード / 電界発光 / 半導体 / 自発分極 / 光電変換 / 電荷輸送 / キュービック液晶 / キラリティー |
研究開始時の研究の概要 |
前人未踏の有機半導体材料として、蟻の巣のような三次元的に連続した電荷輸送パスを形成する双連続キュービック液晶性半導体を提案する。本研究では、強誘電性に起因したキラル光起電力効果を用いて、破格の電圧を生み出す熱安定性に優れたキラル双連続キュービック液晶性半導体を創製する。従来の有機光電変換素子と比べて、大幅な素子作製プロセスの簡略化と高性能化に寄与し、人・社会・地球環境との調和がとれた革新的エネルギーデバイスの実現を目指す。
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研究成果の概要 |
太陽光エネルギーの高効率利用に向けて、強誘電性液晶半導体の創出に関する研究を行った。電子ドナー性と電子アクセプター性からなる棒状の拡張π電子共役構造を有する強誘電性カラムナー液晶性を示す分子を開発した。X線電子密度解析によって、ナノ相分離カラムナー分子集積構造を明らかにした。液晶状態で直流電圧を印加することで自発分極を並べ、ダイオード特性を示す新しい光電変換デバイスの構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
太陽光エネルギーの高効率利用に向けて、有機半導体薄膜を用いる軽量で省エネルギープロセスの太陽電池の構築が重要である。本研究では、光電変換効率の向上、長寿命化に資する新たな提案として、分子が自発的に高効率電荷輸送パスを形成する強誘電性液晶半導体の創出を目指した。強誘電自発分極によって半導体バンドギャップを超える開放電圧が期待でき、電池出力の最大化に貢献できる。また、電極間に液晶半導体を封入するシンプルな構造のため、光電変換デバイスの低コスト化と高信頼性化に資する技術として産業応用に繋がる。
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