研究課題/領域番号 |
21K19081
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 青山学院大学 (2022-2023) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
木谷 茂 青山学院大学, 理工学部, 教授 (10379117)
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研究期間 (年度) |
2021-07-09 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 放線菌 / 植物ホルモン / インドール-3-酢酸 / 化学コミュニケーション / 二次代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
植物と微生物の間には、多様な化学コミュニケーションが予想される。研究代表者は、放線菌の二次代謝シグナルが植物種子の発芽を抑制する現象を偶然に発見した。そこで、植物ホルモンも放線菌シグナル様活性を示し、放線菌の二次代謝を調節できるのではと考えた。本研究では、植物ホルモンにより休眠二次代謝が打破される放線菌種とその覚醒化物質を同定し、微生物-植物間の新たな化学コミュニケーションを示すこと、また植物ホルモンを活用した有用物質探索技術を確立することを目指す。
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研究成果の概要 |
化学シグナルによるコミュニケーションが植物と微生物の間に予想されている。本研究では、植物ホルモンに代謝応答する微生物を特定し、新たな植物-微生物間化学コミュニケーションを発掘することを目的とした。 本研究により、植物ホルモンであるインドール-3-酢酸(IAA)が生理活性物質の代表的生産微生物である放線菌の特定菌株に対して、その形態分化や代謝物生産を調節することが分かった。したがって、IAAが放線菌の形態分化を制御し、休眠二次代謝を覚醒させる因子であり、IAAを介した化学コミュニケーションが放線菌-植物間に介在する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、インドール-3-酢酸(IAA)が放線菌に休眠する二次代謝を打破(覚醒)する化学ツールとして有効である可能性を示した。このIAAを活用すれば、構造多様性に富んだ新規天然物を発掘できる確率が向上すると期待される。また、IAAにより調節される形態分化経路が示されたことから、放線菌の新たな形態分化調節系に加え、新たな微生物-植物間化学コミュニケーションの存在が示唆された。
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